黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『厭犬伝』弘也英明(新潮社)

2008-01-09 | 読了本(小説、エッセイ等)
死人から生える“汚木”を材料につくられる“仏”をあやつり対戦する“合”という競技が盛んな世界。
よりよい汚木を入手すべく、仏師・七路犬暁たちは、人々を都から攫っては殺していた。
そんな犬暁を山中で追いつめた、岳稜警である美貌の少年・厭太郎。ところが犬暁は、足を滑らせ、崖から転落し死んでしまう。その際、犬暁が持っていた仏の出来の良さに、厭太郎はその仏“力士”を密かに自分の物に。
ところが事故であるはずのその死が、厭太郎の所為だということで、犬暁の娘・犬千代に“仇討ち”を挑まれてしまう……しかも普通に戦うのではなく、合で。
かくして戦うことになった厭太郎は、本番の仇討ちの前に犬千代に戦いを挑むが、天才的な能力を誇る彼女の前に、全敗。
何とかするべく幼なじみの美妓・笹乃や合の達人・鵜市たちに支えられながら、勝つ術を模索するが……

今年のファンタジーノベル大賞受賞作。
……わたしの中では何となく、和風な“エンジェリック・レイヤー”なイメージ(笑)。
もうちょっと登場人物たちに肉付けが欲しいかも;
微妙にウケたのが、第二章のタイトルが“厭太郎”なのに、各ページの隅に印刷されている章タイトルは“厭犬郎”という誤植…(笑)。

<08/1/9>


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