黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『壊音 KAI-ON/症例イデム』篠原一(SPBS)

2008-09-11 | 読了本(小説、エッセイ等)
幼い頃から、周囲にクスリがあったことから、薬物中毒になってしまったタキ。タキはハジメが走っている絵を描きたいのだというが、そのカンバスはここ2年くらい、真っ白なままだった。そんなタキは、ハジメと2人きりで廃墟が続く世界にいる夢を見続け、タキの傍らで見守り続けるハジメも、その心の風景にシンクロしてゆく……『壊音』、
2年前にタキが失踪してから、入れ替わるようにして帰国した日向子と、付き合い始めたハジメ。現在日向子は妊娠6ヵ月。かつて女王のように彼らの前に君臨していた彼女は、弱い女へと変わっていた。結婚式を間近に控え、彼女は精神的に不安定になり……『症例イデム』、
毎月、月の満ちるのにしたがって飢餓感に襲われるユアン。そしてそんな時に限って、ユアンの家にピアノを弾きにやってくるレンは、昔住んでいた街や、そこにいた青年・トキのことなどを話す。やがてユアンは、自分が何を食べたいのか自覚するようになるが……『月齢』、
ウクライナの奥深くにあるメフマフ谷。そこに暮らすメフマフは基本的に120人体制である。メフマー、メフミー、メフムー、メフメー、メフモーにマフマー、マフミー、マフムー、マフメー、マフモーが影のようにそっと寄り添っており、各々が大中小とシャドウ、ファームを備えている。そんな彼らのチャームポイントは、かぼちゃぱんつ。
あるうららかな春の日、森でメフマー(中)が倒れているのが発見され……『メフマフ村殺人事件』、
松木加斎作画による4コマ漫画『悪戦苦闘!女子高生作家ハジメちゃん』を収録。

デビュー作『壊音』に、新たに書かれた続編『症例イデム』を収録。
『壊音』『月齢』は再読。
『メフマフ~』『悪戦~』はスペシャルエディションのみ収録で、『メフマフ』は原稿用紙に手書きしたものを印刷。
かなり本編とは雰囲気の異なる作品なので(ギャグというかほのぼのというか…)、本編の雰囲気に浸りたい場合は通常版を読まれるか、間を置いて読まれた方がよいかな(笑)。
……それにしても松木さんの画を見たのはかなり久しぶりかも~(ミステリ系からOPにジャンルが変わって以来?/笑)。

<08/9/11>