黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『花咲く丘の小さな貴婦人(リトル・レディ) 寄宿学校と迷子の羊』谷瑞恵(集英社)

2007-01-30 | 読了本(小説、エッセイ等)
時代は19世紀末。
世界各国を旅しながら育ったエリカは、3年前に母を亡くし、そして父にも先立たれ、唯一の肉親である父方の祖母が住むイギリスの地を踏んだ。
母が日本人であったことから、地主階級の実家・オールソップ家に結婚を反対され、長らく家に帰っていなかった父は、いつかエリカを祖母の元へ連れて行くと約束していたのだった。
しかし、孫とは認めてもらえない彼女は、祖母に合わせてはもらえず門前払い。かろうじて家に仕える老執事から教えられた、祖母の知り合いだという人物を訪ねることに…。件の人物、ミセス・グレイはナイトリー・レディズ・カレッジの校長……祖母に会えるようとりなす条件として、学校で貴婦人となる為の勉強をすることに。
しかし寄宿制の女子校であるそこの生徒は、エリカとイザベラ、ドロシーのたった3人きり。
授業や礼拝は、隣接する由緒ある男子校に間借りしている上、旧弊的な考えを持つ彼らの女子への風当たりは強く、虐げられていた。
自由な考えの元に育ってきた彼女は、そんな状況を甘んじて受ける気はなく……

昔懐かしい漫画やアニメの雰囲気の漂う作品です。
正統派としてはロジャーなのでしょうが、エリカに対して素直になれないジェラルドがちょっと可愛いです(笑)。

<07/1/30>