『失われた町』三崎亜記（集英社）

30年に1度、どこかの“町”が消滅する世界……建物や品物を残し、ただその住民だけが。
そしてその消滅に関わることが、世間では“穢れ”とされ、忌み嫌われていた。
今回、その消滅により消えた月ヶ瀬町。“消滅管理局”から、国選回収員として任命された茜は、月ヶ瀬町の隣に位置する都川市で、ペンション“風待ち亭”を営む男性・中西に出会う。彼は、消滅により家族を失っていた。
そこを訪れた美少女・由佳。彼女もまた消滅により、大切な友人・潤を失っていた……。

三崎さんらしい、特異な設定の元に展開するお話…それぞれの想いから町の消滅と向き合っていく人々の姿が描かれています。
突然大切な人を失う理不尽さと喪失感を思うと、切なくなりますね;

<07/1/5>

† 新刊情報（07/01前半） †

1/9
西尾維新『刀語　第一話　絶刀・鉋』講談社

1/10
前田栄『結晶物語　4』新書館（文庫：ウィングス）

森博嗣『ηなのに夢のよう』講談社（ノベルス）

辻村深月『スロウハイツの神様　上・下』講談社（ノベルス）

1/11
赤江瀑『花夜叉殺し 短編傑作選』光文社（文庫）