ダイエットを続けながら、一方的に思いを寄せる恭助のフィアンセ・絵里の死を想像してしまう多美は、影の薄い窓際社員・島野とひょんなことから話すようになる。
彼は死神で、もうすぐ彼女の近くにいる人間が死ぬというのだが……『おむすびころりん』。
条件のよい結婚のためだけに就職先を選んできた麦穂。気まぐれに出した小説の投稿で第一次選考に通ったことから、以後投稿を続けるようになったが、いっこうに成果が上がらない。そんな時、同じ会社の社員だという島野に、声をかけられる。彼から、同僚の片野京美が同じように小説を書いていることを知らされる。その彼女が新人賞を受賞し、会社を辞めた麦穂は、とあるビストロで働きはじめる……『舌きりすずめ』。
その2編の前後に、入院中の母からもらった千円で、昔ばなしの本を買い、その本を読む子供と、それを見つめる男の話が挿入。
『島野』という死神の存在は、彼女たちに『死』を通して、『生』というものを認識させる役目を果たしているような気がする。
……でもそうなると、死神的に有能なんだか有能じゃないんだか(笑)。
<05/5/29>
彼は死神で、もうすぐ彼女の近くにいる人間が死ぬというのだが……『おむすびころりん』。
条件のよい結婚のためだけに就職先を選んできた麦穂。気まぐれに出した小説の投稿で第一次選考に通ったことから、以後投稿を続けるようになったが、いっこうに成果が上がらない。そんな時、同じ会社の社員だという島野に、声をかけられる。彼から、同僚の片野京美が同じように小説を書いていることを知らされる。その彼女が新人賞を受賞し、会社を辞めた麦穂は、とあるビストロで働きはじめる……『舌きりすずめ』。
その2編の前後に、入院中の母からもらった千円で、昔ばなしの本を買い、その本を読む子供と、それを見つめる男の話が挿入。
『島野』という死神の存在は、彼女たちに『死』を通して、『生』というものを認識させる役目を果たしているような気がする。
……でもそうなると、死神的に有能なんだか有能じゃないんだか(笑)。
<05/5/29>