黒猫書房書庫

スイーツ多めな日々です…。ブログはちょー停滞中(´-ω-`)

『バーテンダー 2』長友健篩/城アラキ(集英社)

2005-05-10 | 読了本(漫画)
ヨーロッパのカクテルコンテストで優勝した経験を持つバーテンダー・佐々倉溜。
そんな彼が働く銀座のバー『ラパン』。そこを訪れる人々に出される一杯のカクテルと、人間模様を描く第2巻。
君のカクテルは完璧からは程遠い―。ミスター・パーフェクトと呼ばれる熟練バーテンダー・葛原にそう指摘された溜。自分のカクテルに何が足りないのか。それを確かめるべく、葛原の店へ…。

わたしも是非『ラパン』で、カクテルを出されてみたい!………お酒は飲めないんですけどね(笑)。

<05/5/10>

『上陸』五條瑛(講談社)

2005-05-10 | 読了本(小説、エッセイ等)
工事現場で働く三人…会社をリストラされた金満。前科持ちで金使いの荒い安二。そして不法滞在者のアキム。彼らの周辺に起こる出来事と、出会いと別れ。
安二が知り合った風俗嬢・ユリカ。爪を青く塗る彼女は、卒業式目前に家族とともに失踪した安二の同級生・七見に似ていた…『地底に咲く花』。金使いの荒い恋人を持つリエとの偽装結婚を頼まれる金満の話『名前』。ストーカーに狙われているというハッサン。仲間三人で暮らす彼らの部屋に置かれたコーランが、勝手に移動している、というのだか…『神の影』。病身の母の為、母国へ帰りたいという不法滞在のホスト・アントニオに手を貸す『太陽の恋人』。三人がかつて密入国させたマハールが、帰国することになったが、『東の果て』。……そして、外国人の密入国に手を貸す計画を立てた三人の最初の物語『一九九九年十二月 上陸』の連作短編集。

短編の合間に、離れ離れになってしまった後の金満の書きおろしがあり、それぞれの短編で三人の結びつきが描かれているだけに、とても切ないです。そしてその絆の原点である『一九九九年十二月 上陸』が最後に持ってきている構成が、とてもうまいですね。

<05/5/9,10>