ネット上に出回っている様々なビデオファイル。AVI、MPG、DivX、FLVなどなど数を上げればきりがありませんが、それらのデコーダーやエンコーダー、またはコーデックと呼ばれる、再生や作成の為に必要なソフトウェアはほとんどが無料で、簡単に手に入ります。
しかしながら、DVDに関しては別途ソフトを購入しなければ再生することができません。メーカーPCを買ったりDVDドライブを買えばソフトはついてきますので余り意識することはありませんが、そういうことになっています。海外製のフリーコーデックもありますけど、目にする機会はあまりないでしょう。
これが何故かと申しますと、DVDに使われている動画の圧縮方式、MPEG2の使用にはロイヤリティがかかるからなんです。以前に画像ファイルGIF形式でも同様の問題がありましたが、使用するのに必ずお金がかかるので、おおっぴらにフリーで配布できない訳です。
これらのロイヤリティーというのは、当然のことながらDVDプレイヤーやレコーダーと言った家電にもかかってきます。その金額が販売価格に上乗せされているわけですから、売る側にとっても買う側にとっても、当然安くなった方がうれしい。
と言うわけで、今回の発表は喜ばしいことなんですけれどね。
DVD6C、DVDデコーダ・DVDエンコーダのロイヤリティレートを減額 ITmedia
今回の変更により、DVDデコーダのロイヤリティレートは、従来の「純販売価格の4%もしくは1台当たり1米ドルの、いずれか高い金額を適用する」から、1台当たり0.5米ドルへと引き下げられた。
DVDエンコーダのロイヤリティレートは、「純販売価格の4%もしくは1台当たり1.5米ドルのいずれか高い金額を適用する」から、1台当たり0.75米ドルへと引き下げられた。
下がること自体は非常に喜ばしいです。10万円のレコーダーの場合は4000円くらい下がるのか・・・と思ったのですが、東芝のプレスリリースをみるとどうも様子がおかしい。
DVDデコーダー及びDVDエンコーダーのロイヤリティレート減額について 東芝プレスリリース
こちらにある表を見ると、「DVD-Videoプレーヤー」という項目が別にあるのですよ。
つまり、今回改訂されたのは、DVDプレイヤー及びDVDレコーダー内部の「処理チップ」、及び「PC等のコーデック」にかかるロイヤリティーの低減の用で、最低でも4.5ドル程度(デコーダー+プレイヤー)がかかる計算になります。それでも安くなったわけで、少しは値段が下がっていくかも知れませんが・・・
なるほど、普及しさえすれば、ロイヤリティ収入ってのはやっぱりバカにならない。Blu-RayとHD DVDの戦いでも、水面下で巨額のカネが動いていたと言うことですが、そうなるも無理はないと言うことでしょうか。