Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

アプリケーションのプロトタイプを「紙」で作るのはそんなにダメか?

2010-09-26 21:12:11 | Thinkings

 私は、いわゆる職業プログラマではないので、あまり大規模なプロジェクトとか分業に関わったことと言うのは、正直ありません。私程度が作れるレベルの小規模なアプリケーションならば、とりあえずGUIの設計から入って、行き当たりばったりに作っていっても何とかなることが多いです。・・・もちろん、ちょっと複雑になると、仕様書の存在が欠かせなくなるわけですが。

 その仕様書の一番大元は、やはり「紙とペン」でしょう。図や表、箇条書きにした文章を、ツールを使い分けることなくスピーディに記載できるというのはPCには出来ない大きなメリットです。可読性とかは後々PC上で清書すれば済むことですからね。

 というわけで、「紙とペン」でプロトタイプを模索するというのは、その作業性故に理にかなったことだと思う訳ですが、それを持って他人に意見を求めるのは、この記事で散々に叩かれているように、そんなに悪いことなんでしょうかね?

iPhoneアプリケーションを試してみて欲しいと言われたが、そのアプリケーションは「紙」だった TechCrunch

確かに、コーディングを始める前に、アイデアを紙に書き出したり、あるいは紙でプロトタイプを作るのは悪いことではない。しかし第三者に見せたりフィードバックを求めるのは、実際にiPhone上で動作するアプリケーションを作ってからにする方が良いのではないかと思う。Bhaktaのために書いておくと、彼は教授からの指示に従っただけのようだ。-中略-笑えることに、彼がそういう指示を受けた講座は「Introduction to Human-Computer Interaction Design」なのだそうだ。悪口を言うつもりはないが、どうやら「Human-Computer」の「Computer」の部分が欠けているようだ。

 ポイント1。

これまでに数多くのアプリケーションデモを見てきた。とくに今日は、来週行われるDisruptに参加するスタートアップのデモを何件も見てきた。いくつか、本当に素晴らしいものもあった。

 記事を書いた彼は、この日にすばらしいデモを何本も見ていること。

 ポイント2。
 記事を書いた彼に紙のプロトタイプを見せてきた学生は、あくまでアプリケーションの「デザイン」について意見を求めてきただけだと言うこと。

 結論として、プロトタイプを見せた彼はなんにも悪くない。記事を書いた彼は、すばらしい「実際に動く」デモを見た後だったので、アプリケーションの「デザイン」と「実装」は、本来別物だということを忘れてしまっているのでしょう。アプリケーションのパテントにしても、実際に動くものではなく、その仕様書を示せば取得できるわけですから、実装は出来るものにやらせればいい=アイデアを仕様書付きで示した、その学生をこんな風に非難しなくても良いと思うんですけどねえ。

 ・・・名指しでさらし者にされたBhaktaくんとその教授が気の毒だなあ・・・いや、むしろアイデアを広められてチャンスかも知れないですね。



最新の画像もっと見る