Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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MicrosoftとAdobeがトップ会談・・・Appleを警戒か

2010-10-09 23:59:59 | Thinkings

 かつて、コンピューターの巨人と言えば、すぐに浮かぶのが「Microsoft」と「IBM」だったんですけどね。今となって、より市場にインパクト与えているのは「Google」と「Apple」になってしまいました。PCの分野ではまだMicrosoftの影響力は大きいですが、ことモバイル端末においては、この2社は、まさに「支配的」といっても過言ではありません。

 その2社の中でも、特にAppleは自社プラットフォームにおける強権発動が目立ちまして、Webで大変広く使われているAdobe社のFlashを自社のiOS環境から締め出してしまったことは、それを端的に表しています。Adobe社は、Mac黎明期から今まで、大変献身的にプラットフォームを支えてきてくれたんですけどねえ・・・

 さて、Googleはまだしも、Appleの脅威にさらされている2社、「Microsoft」と「Adobe」について、両者が急接近しているという話をニューヨーク・タイムズが伝えた模様。その件について、国内のニュースサイトも一斉に報じています。

MicrosoftがAdobeを買収する案も、モバイル市場でのApple優勢への対抗策 Gigazine

ニューヨークタイムズが報じたところでは、10月7日にサンフランシスコにあるアドビシステムズ本社にて、アドビのShantanu Narayen CEOとマイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOが会合を持ったそうです。話し合いは1時間を越え、主なトピックは「携帯電話市場でアップルに対していかに共同で戦っていくか」というものだったとのこと。オプションの一つとして、マイクロソフトがアドビを買収するというものも含まれていました。

 ちなみに、両者の仲が良いかと言えば、別段そんなこともないです。というのも、MicrosoftはFlashの対抗馬であるSilverlightをリリースしているなど、一部ではライバル関係にあるからです。しかし、今回の会合を機に「MicrosoftのAdobe買収」が現実のものとなるならば、Microsoftは仕様採用の足並みが揃わないHTML陣営を尻目にFlashとSilverlightを統合して、Webでのインタラクティブコンテンツに対して大きな影響力を持つこともできますし、Photoshopなどをも手に入れることでDTP分野に対して支配的になる事も出来るでしょう。最悪、Mac版の開発を中止することも出来るでしょうね。Mac版のOfficeを作っていることから考えてもまずやらないでしょうけれど。(AppleがAdobeを手に入れたら、間違いなくやるでしょうが。)

 要するに、Appleは、両者にとって実に頭の痛い問題に成長してしまった訳です。Googleもどちらかと言えばMicrosoft寄りですし、このままAppleに対して、共同でプレッシャーをかけていくことになるかも知れません・・・今後の展開が全く読めず、実に面白い状況が形成されつつあります。Windows Phone 7端末も発売されることですし、来年の今頃はいったいどうなっているんでしょうね。



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