Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

確かに釈然としない・・・インテルのCPUアンロックコード

2010-09-20 23:59:59 | Technology

 あれはドリームキャストのエターナルアルカディアだったですかね。ファミ通などのゲーム雑誌にゲームディスクが付録として付いていて、そのままだと体験版なんだけれど、コードを買って入力すると、製品版として続きを遊べるという趣向のマーケティングを行ったのは。Windows Vista・7も、ライセンスを追加で購入することで、下位エディションから上位エディションにそのままバージョンアップが出来たりと、ソフトウェアの世界では「機能の付け足し」が別に珍しい事ではなくなっていますね。

 しかしながら、なんでしょう。ハードウェアになったとたん、同じようなものなのに、ここまで釈然としないのは・・・

インテル、CPUの性能アンロックコードを販売 engadget

 Intel Upgrade Serviceという名前のもと、同社がはじめたCPUアンロックコード販売の例です。カードに書かれている番号をウェブ上で入力すると、CPUの性能を増強する(あるいは性能制限を解除する)ソフトウェアがダウンロードできるという仕組み。このカードの場合はIntel Pentium G6951向けで、HyperThreadingを有効にし、1MBのL3キャッシュを「アンロック」します。Pentium G6951が「アップグレード可能CPU」であることはHardware.infoが事前に伝えていましたが、さっそくその仕組みが利用されることになります。

 要するに、元々CPUの能力に制限を加えておいて、後からパスコードを読み込ませることによって制限を解除するというもの。
 50ドル払うと、HTでCPUラインが2から4に増えて、CPUキャッシュが+1MBされるとか。かつてから、わざとクロックを押さえてあったり、4コアなのに1コア殺して3コアにしたり、キャッシュを有効にしていなかったりと、CPU周りでは「大人の事情」が横行してきていました。今回の場合はその大人の事情を逆手にとって、ユーザーの選択肢を絞ることなく、インテル及びPCベンダー側のラインナップ数を押さえ、かつ柔軟に必要かどうかを「後からユーザー自身が」判断できる措置と言えなくはありません。

 とは言え、最初から使える機能をわざわざ押さえ、後々の収入につなげようとする姑息な手段とも取れなくはなく、「物理的に何もプラスしないのに」と言う事を考えると、やっぱり何となくモヤモヤしますね。正々堂々とラインナップを絞るだけで良かったんじゃないかとか思いますが・・・