Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

米Yahoo!、ヤンCEOが辞任

2008-11-18 18:20:35 | Thinkings

 初期のドットコムバブルの立役者であるYahoo!に、大きな変革の産声が上がったかのようです。

 Yahoo!のMicrosoftへの買収交渉が進んでいたとき、株主からの買収へ応じる圧力を一身に受けつつも、かたくなにそれを拒否し続け、最終的にご破算へと導いた人物、ジェリー・ヤン氏がYahoo!のCEOを辞任することになりました。2007年6月の任命からわずか一年半の任期となりました。もっとも、Yahoo!を離れるというわけではなく、CEOの職を辞するだけのようですが・・・

ヤフー、ヤンCEOが辞任 NIKKEI.NET

 サンフランシスコ(ウォール・ストリート・ジャーナル)米ヤフー(Nasdaq:YHOO)は17日、共同創業者のひとりであるジェリー・ヤン最高経営責任者(CEO、40)の辞任を発表した。後任が指名され次第、CEO職を降りる。2007年6月にCEOに就任したヤン氏は、米マイクロソフト(Nasdaq:MSFT)の買収提案を拒否するなど、波乱に満ちた短い任期を終えることになる。

 ジェリー・ヤン氏はYahoo!の共同創業者でありましたので、「自分の会社」という意識が強かったのでしょうね。しかし、その思いも株主の前には通じず、今回の引責辞任に至ります。下降を続けるYahoo!の株価ですが、MicrosoftのバルマーCEOの「買収には興味がない」発言によって引き起こされた暴落からは立ち直ったものの、相変わらず、3ヶ月前の半分で推移しています。

 今後のYahoo!の動きで注目されるのは、やはりMicrosoftとの合併があるのか、という点でしょう。新たなCEOに合併に前向きな人物がつくならば、もしかしたら交渉再開もあり得るかもしれませんが・・・Microsoftの意向次第で「どちらにしろ、遅すぎた」という結果も考えられます。Yahoo!の取締役会の中でも意見が分かれているようですし、今後の動きについては、しばらく出方を見る必要がありそうです。

 個人的な見解を述べますと、一度身売りを検討し、かつ相手先から見限られたYahoo!が、今後かつての勢いを取り戻すことは難しいのではないかと思います。一時代を築いたポータルサイトの雄にも、ひたひたと表舞台からの退場の時が近づいているでしょうか。