Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ハッカーへのアナログなおとり捜査

2008-11-15 20:07:18 | Crime

 自慢のハッキングテクニックを誇示することで就職の道を開こうとしている方にはバッドなニュースです。

 自国内の企業に対して行われた犯罪であっても、外国在住の場合はなかなか逮捕することは難しいです。しかも、それがネットワークを介して行われたことだとなおさらですが・・・。しかしながら、自国の利益を守るために最大限の努力をしなければいけないFBIは、あるユニークな方法でハッカーをおびき出し、逮捕することに成功した模様。

米国企業から外国のハッカーに熱烈な求人メール、実は米国内に誘い出すためのFBIによるおとり捜査 technobahn

米国内でハッキングなどのセキュリティー犯罪を犯しながらも米国外に居るため検挙ができない容疑者に対して、「あなたの才能をぜひ我が社で活かしてください、渡航費用は全て会社持ちで、高給を保証します。米国の本社でお待ちしております」とするメールで言葉巧みに容疑者を米国まで渡航するように誘い出し、実際に旅客機で渡米して米国内に降り立つと捜査官が逮捕してしまうという新手のおとり捜査の手法をFBIが国外のハッカ-犯逮捕などに利用していたことが13日までに、このおとり捜査で逮捕された容疑者の裁判の公開資料から明らかとなった。

 適当な短さで記事を抜き出そうとしたんですが、一文が長いこと!要約すると、ハッカーに好待遇なヘッドハンティング話を持ちかけ、誘いに乗ってアメリカの空港に降りたところで逮捕するというもの。ハッカーの自尊心をくすぐり、かつ好待遇をえさにした、実に人間心理をついた作戦ですね。

 確かに、ゲーム業界がハッカーに対して、「字社のセキュリティ防衛のためのスタッフになって欲しい」という求人の仕方はありそうな話です。また、話を聞くだけ聞いて蹴るにしても、渡航費用は向こう持ちですから米国観光でもして帰るか、という軽い気分でいけますからね。「俺もアメリカンドリームを実現したぜ!」とガッツボーズをとってワクワクしながら渡米したら、空港で一転、お先真っ暗に・・・犯人の思考を想像すると、何というか短編映画が一本できそうな感じですね。ハリウッド好みのハッピーエンドではないですけれど。

 うまい話には裏があるってことですね。調子のいい勧誘の電話には乗らない方が良さそうです。