Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

Amazon、簡易包装を始める

2008-11-04 21:49:01 | Thinkings

 リアル店舗とネットショップの大きな違いの一つに、買ってすぐ持って使えるか、という点があります。つまり、ショップとユーザーとの間にネットというクッションがありますので、お金にしても商品にしても実際に受け渡しをするための手段が必要になってくるのです。
 お金の場合は、それこそ数字のやりとりだけで済ましてしまう仕組みがいろいろありますけれど、商品はそういうわけにはいきません。ユーザーの元に物理的に届けないことには販売が成立しないわけですからね。

 その物理的な距離を埋めるために、宅急便や郵送という手段が使われるわけですけれど、その時にどうしても避けて通れないのが梱包の問題。様々な荷物と一緒に運ばれる関係上、商品を守るためにどうしても必要なものです。せっかく商品が届いても、壊れてしまっていたり、そこまで行かなくても汚れてしまっていたりしていたらやりきれませんからね。
 そのために、どうしても梱包は厳重になりがち。薄い紙袋一枚で済ましてしまうリアル店舗と比べると、本当に大きな違いになってしまいます。

 そのような状況はネットショップ側も問題にしていたようで・・・その最大手であるAmazonが、本国アメリカにおいて簡易包装に取り組み始めたとか。

Amazonが簡易包装開始,まず米国で玩具などから ITpro

 米Amazon.comは米国時間2008年11月3日,簡易包装への取り組み「Frustration-Free Packaging」を開始したと発表した。主に,玩具のパッケージに利用されるプラスチック製ケースとプラスチック・コーティングした固定ワイヤの削減に力を入れるという。

 あの、小物を頼んだだけで、結構な大きさの箱に厳重に固定されて送られてくることが無くなるのかというと、そういうことでもないようです。今回対象になるのは、元々パッケージングがされていない玩具や、そもそもパッケージングの必要性の薄いメモリーカードのたぐいだとか。今までは、箱の中にもう一つケースを用意し、さらにそれが動かないようにワイヤで固定していたようですが、それをもっと簡易な方法に変更したようです。
 しかしながら、その簡易梱包材をそれぞれの商品にあわせてカスタム開発したようで、スタートは19品目しか対象になっていないようです。

 ・・・なんとなーく本末転倒な気がしないでもないですが、少しでも環境負荷を減らそうと言う試みはよいことですね。是非とも、他の商品にも「保護に影響が出ない範囲で」拡大していってもらいたいものです。

 梱包と言えば。以前にhp製の関数電卓を買ったのですが、その梱包方法がなぜか透明なブリスターパッケージ。問題は、そのブリスターがとんでもないくらいにあけにくかったんですね。手であけるのは速攻であきらめたのですが、並のハサミでも歯が立たないくらいで・・・Amazonは、簡易包装の目的の一つに「梱包を解くときの労力を軽減する」ことを挙げていますが、それもまた正しい選択だと思います。間違いなく、梱包を解くときのフラストレーションというのは存在します。ええ、しますとも!