デスクトップの片隅に置いておく、ちょっとしたガジェット。Windows VistaやOS X、Googleデスクトップなど、様々な対応ツールが出回ることで、結構な市民権を得るに至りました。画面の解像度にもよりますが、使ってみると案外便利なんです。
解像度と言いますと、最近のテレビも相当な物です。すでにSD解像度は一部の低価格機のみで、HDが標準。フルHDも徐々に勢力を拡大しています。PCのディスプレイにもひけを取らないどころか、フルHDだと、多くの場合解像度が高くなるのです。だからかどうかは分かりませんが、ソニーのBRAVIAがガジェットを扱えるようになったようです。
それだけでもちょっとした驚きですが、さらに、ソニーはガジェットの開発ツールまで公開してしまいました。
作ったアプリがBRAVIAで動く--ソニー、アプリキャストの開発ツールを公開 CNET
ソニーは9月17日、液晶テレビ「BRAVIA」に採用されている「アプリキャスト」の開発ツールを個人向けに公開すると発表した。同日15時より、ソニー・スタイルの「体験空間」サイト内でダウンロードできるようになった。
基本的に全画面表示であるテレビに、どうやってガジェットを表示するのだろうと言うのが第一の疑問でしたが、サイトを見てみると、どうやらテレビ画面が3分の2に圧縮され、左寄りに。ガジェットは空いた右側3分の1を占有する形になるようです。今のところ公開されているのは、天気用法やカレンダーなど、よく見るVistaのガジェットのスタンダードな物という印象。もともとガジェットはちょっとしたアプリという体裁であるのに加え、限られたスペース、限られた入力方法と結構な制限がついています。ですので、そこまで気合いの入ったアプリというのは、やはり筋違いですよね。
アプリキャストをBRAVIAに搭載し、さらに開発ツールを個人に公開したことで、ソニーは何を目指しているのでしょうか。私が思いついたのはchumbyでしょうか。以前、このブログでも紹介しましたが、枕元に置けるネットガジェットです。気軽に情報を見られたり、息抜きにちょっとしたゲームで遊べたり。テレビにそのような機能を付加できるならかなり便利になるのではないか、というものです。
一瞬、「アクトビラと競合しないか?」とも思いましたけれど、ずっと手軽ですし、カスタマイズにも優れています・・・よくよく考えたら方向性も全然違いますね。
文字放送やそれこそアクトビラみたいに、「ほとんど需要が無い」という事態ももちろん考えられます。まだ対応機種も少ないですので未知数ですが・・・ただ、テレビにそういう機能を載せるというのは、アクトビラよりもずっと、テレビにおけるネットの正しい使い方に見えます。テレビ番組の表示場所を残しておくことで、共存を図るようになっていますし。
好事家のオモチャで終わったら非常に残念。もし可能ならば、他社にもライセンスして広がっていったらおもしろいかなあと思いますが。