Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

KDDIがとうとうスマートフォンを発表

2008-09-15 23:14:19 | Thinkings

 2007年6月、auがスマートフォンに参入することを発表。あれからすでに1年3ヶ月が経ちました。発表から今までの間に、iPhoneが発売され、W-ZERO3は二回ほどモデルチェンジし、E MOBILEも市場参入。Eee PCを始めとしたネットブックが幅をきかせるようになりました。

 当時とは、がらりと事情が変わってしまったのです。

 ですので、ようやく・・・正にようやくですが、KDDIはauブランドのスマートフォンの投入を決定しました。

 KDDI、HTC製スマートフォン「E30HT」投入──VGAタッチパネルにQWERTYキー搭載 ITmedia

KDDIは9月11日、Windows Mobile 6.1 Professionalを搭載したKDDIとしては初のQWERTYキーボード搭載スマートフォン「E30HT」を発表した。「HTC Touch Pro」ベースの端末で、EV-DO Rev.Aに対応し、2.8インチのVGAタッチパネルを搭載する。

 スマートフォンとしては、ハードウェアキーボード、VGAタッチパネル、それなり以上に速い通信速度など、かなり魅力的。ただ、他のキャリア同様に従来型サービス、つまり、EzWeb系のサービスの使用に関しては使用できない様子です。ezwebのメールがそのまま使用できたり、メールの受信お知らせが使えたりするならば即乗り換えてもよいくらいですが、他社の状況を見るあたり、そのあたりは余り期待できなさそうです。それに、そもそも、

型番に「E」を冠していることからも分かるとおり、法人向けに提供予定

ということで、本来個人向けのサービスであるメールがそのまま移行できるとは考えにくく、そのあたりはまず無理でしょうね。

 iPhone後、スマートフォンを取り巻く事情はずいぶんと変わりました。鳴り物入りで登場したiPhoneの不振により、「やっぱり個人向けにはスマートフォンは売れない」というあきらめ感が漂い始め、各社は戦略をビジネス向けにシフトしました。そういう意味でKDDIの方向性は正しいと思いますが・・・販売時期は2009年春。半年後です。たった数ヶ月でがらりと変わった市場を見ると、半年後というのはちょっと長いかなあ、と言う気がしないでもありませんね。

 今後の市場において、個人向けにこのような端末を売っていこうとするならば、純粋なスマートフォンではなく「スマートフォンっぽい何か」を選択する方が賢いかも知れません。それこそ、ソフトバンクの922SHのような・・・初のスマートフォンが企業向けということで、相変わらず機種変更は待ちになってしまいましたが、今後のauのラインナップに期待します。