たまにテレビに出てくる予言者や予知能力者。番組では盛んに「的中率100%」とかそれに近いことを言い、そして災害の予言を残していく。
まあよくあるパターンですよね。
で、予言される災害で一番多いのは地震。地震国日本にとって地震とはすぐ隣にある危機でありますし、やはり一番センセーショナルですからね。で、よく分かりませんが、南米の予言者が2008年9月13日午前4時に中国のどこかか東海地方に地震が起きると言っているらしいんです。
予言なんぞされなくても、日本では毎日地震が起きているわけです。また、この人、世界中の災害を色々と予言していますが、実際のところ的中率90%という訳ではなく、ことごとく外れています。当たった物もありますけれど、台風の通り道になっているところでの台風被害だとか、起きて当たり前の物が多く、非常に疑わしいです。
身も蓋もない言い方をしますと、ミクロな世界では確率論で全てが動いていますので、未来を正確に予測するなんて事は神様にだって不可能なんです。結局のところ、予言者の人たちはありそうなことを適当に、「たくさんばらまく」ことで当たっているように見せかけているに過ぎません。・・・そもそも、本当に未来が見えるのならば、そんな重大災害だけではなくて、もうちょっと身近なこととか予言すればいいのに・・・例えば、競馬の1日の全レースを全て的中されられるなら、その人は間違いなく本物でしょう。
まあ、そんなわけで。明日の地震についても私は全く信じていないわけですが、職場のある人がやけにフィーバーしてまして。窓から雲を眺めて「地震雲だ」とのたまってみたり、ことあるごとに心配しているわけです。
その様子を見ていると、「ああ、例え当たらなくても地震予言は有用かもね」などと思うわけですよ。
と言いますのは、中部圏の人たちは、それこそ昭和50年代くらいからずっと「東海大震災が来る」と言われ続けており、毎年各学校や自治体規模で地震を想定した避難訓練をやったり、注意喚起を受けているわけです。はっきり言って待ちくたびれました。マンネリですね。
しかしながら、阪神大震災などの大きな地震を目の当たりにしたり、このような予言を聞いたとき、とたんに地震が身近な物に浮上してくるわけです。普段はゆるみがちな防災意識を引き締めるという点では、まあ悪くないかなあと思います。
とはいえ、それに踊らされて全財産を使ってしまったり、悲観して自殺してしまったり、徒党を組んで暴動を起こしたりするのは非常に問題。そういう事例が出てくるならば、予言者の連中やそれをまことしやかに放送したテレビ局の責任というのは、きちんと問いただす必要があるのではないかと思います。
ちなみに、1999年のノストラダムスでは実際にそういう事件が起きたりしたそうです。先日の「LHCでブラックホールができて世界が滅びる」という主張にショックを受けて、自殺してしまったインドの少女なんてのもありましたね・・・
まあ、そんなことわざわざ言われ無くっても元から信じてないですか?そうですか。
でも、防災意識についてはちょっとは思い出して上げてください。