浦佐毘沙門堂の長廊下です。
私の好きな光景のひとつです。
3月3日、たった1日に大の男衆が燃え上がり、4日からはまた静寂を取り戻します。7日にはじめて毘沙門堂の扉が開かれ、長廊下にもお祭りで使用したムシロがほされます。しばらくの間はこの光景が続きます。
特に観光客もなく、静まりかえった境内には何ともいえない空気が流れます。
目を閉じると、この長廊下を一体どれだけの人達が踏みしめたことだろうか?信心や楽しみを持って歩いたであろうか・・・そんな姿が浮かんできます。
また、参拝しやすいように、お祭りで踏み固められた圧雪を真ん中で割る作業も相当大変だろうなと思います。本当にお疲れ様です。
昨日のブログで書いたように、今日は涅槃会、お釈迦様が入滅された日です。
千手院のお隣、普光寺さまでも賑やかに団子撒きが行われ、浦佐の子ども園の園児たちも来たようです。宗教がどうのこうの・・・と厳しい事がいわれる世の中で、お寺に子ども達を連れてきてくれた先生や関係各位の懐の深さを感じ、とてもうれしく思いました。
お釈迦様の教えの中心になるもののひとつに「中道(ちゅうどう)」があります。
物事はできるだけ中立に、両方向からとらえる事の大切さ、今の言葉でいうと「バランス」とでも言えば良いのか・・・偏らない心を作ること。やってみると大変難しいことではあるけれども、涅槃会、団子撒きなどを通じて、幼い頃から何気なく教えに触れられることは、きっと人間味が増し、ちょっとした壁にぶつかっても、自分で乗り越えていけるたくましさを身につけることに繋がると信じています。