今日は、午後から、ピアノの調律師のAさんに来ていただいて、張り替え後、第一回目の調整をして頂きました。
なんとは言っても、弦の総張替え。これは新品のCPでしたら、機械でやるのだそうですが、今回は全て手作業。
しかも、ハンマーも総取替えということで、これもまた、手作業。
それ以外にも、色々と稼動部分のフェルトなどを付け替えたりしていただきましたので、微調整が必要なんですよね。
しかも「しばらく弾いてみて、気になるところを、少しずつ」という調整の仕方なんです。
「川村さん、この鍵盤、弾いてみてください」
「はい(ポーン)」
「いかがですか?どうお感じになります?」
「・・・そうですねえ。ちょっとダンパーが戻った後の音の残りが長いように感じますが・・・」
「なるほど。では、こちらの鍵盤は?」
「(ポーン)・・・これは、ちょうどいいです」
例えば、こんな会話をしながら、一音一音、調整をしていくのですよ。
弦は、張っているだけで、どんどん伸びるんですね。
弦が伸びると、ピッチ(音程)が下がっていきますね。
ピアノの場合、一音に対して複数の弦が張ってあるので、響きがウネウネと狂っていくのです。
これは困るのですが、なにせ、物凄ーい力で引っ張ってますからね。
ましてや、張り替えたばかりですから、ものすごいスピードで伸びるんです。1分後には、もう音が違う弦が出てくる。10分で、全然違う弦がある。
そして、弾けば弾くほど、振動で、また伸びます。
というわけで、新しく張り替えたからには、これからしばらく、弦が落ち着くまで、定期的な調整が必要なんです。
弦の中にも、「ボン線」、「ジン線」といって、
鳴りがボンボンとして響きの悪いものや(交換が必要なことが多い)、ジンジンとビビリを感じるもの(調整で修復するケースが多い。弾いていて、弦が伸びて勝手に直るケースも)などがあったりもして、
しかもこれが「今はボン線だけど、ジン線に変った」などと、変化するのですよ。
今日は、このジン線の確認などもしました。いくつかありましたが、また時間と共に変っていくこともあり、経過観察が必要なんですね(なんかの病気みたいですね(笑))。
フェルトの針入れも、工房で「第一整音」という段階までは終えてもらっておりますが、
これから、実際に弾きつつ、一音ずつの音の響きを確認しながらの「第二整音」という作業も待っています。
これは、来週、また行われることになりました。
という感じでですね、まだまだ完成には至らないわけですが、
楽しいんですよねー。
この、ちょっとずつ、仕上がっていく感じが。
しかも、オリジナルのものが、ですから、ひとしおなのです。
あっ。そうそう。アクリルの天板。
・・・断られちゃいました(笑)。
「図面がないと、できないんですよ」と。
なので、今、ヤマハに「CPの設計時の図面、欲しいインですけど」ってお願いしているんです。
探してくれているそうです。
無ければ、
また考えます(←なんだ、やる気まんまんじゃないか)。
ではー。
でも、相手が強敵であるほどヤル気出ちゃいますよね
あーじゃないこーじゃないって考えてる時間が楽しかったり(笑)
中身も外見もオリジナルかっこいいー
弦が慣れるまでは、まだまだ、大変なのですね。
そして、天板のアクリル仕様は是非とも実現できるように、陰ながら祈っています。
実現できたら、絶対に素敵なCPになりますよね。
(弦やフェルト等を替えているので、十分素敵ですが、、、)
ソフト音源の記事を読んで、つい、Boldwinの音源がないか、探してしまいました。
Ben Folds好きとしては、あのサウンドに憧れます。
ただ、本物を試演した事は一度もありませんが、、、
ところで、BoldwinはGibson傘下の会社だと、ご存知でしたか?
すべては、Nashvilleで繋がっていると想像したら、興味深い話ですよね。
こっちを調節すれば、こっちがずれ で
いたちごっこなかんじがしますが、
それがだんだん合って、ケンさんの音になっていくんですね。
すごいなあ。。
大変な作業だと思います! (でも楽しいんですよね?)
温かく、経過観察・・・じゃない、見守っています!
「ボン線」・「ジン線」勉強になりまた。
それを直す調律師さんとケンさんは、正に「調人」ですね!