入試。
T京音大では「一般入学者選抜試験」といいます。
受ける学生も、ご家族も、本当に、大変なプレッシャーの道のり、そして迎える当日だと思います。
僕も高校、そして大学と入試を受けました。
高校は、三校、受けました。
運よく、最後に受験した第一志望校に入れることになりましたが、
何よりも、結果的に同じ高校に進んだ幼馴染にバンドに誘われ、
音楽を再開したことが、今に繋がっているであろうことは言うまでもありません。
じゃんけんで負けて、泣く泣くキーボードになったのですが、今となっては、あのじゃんけんの結果も、ありがたく思います。
大学は一校しか受けませんでした。
二校、願書は取り寄せて試験を受けようとは思っていたのですが、どちらも行きたい学校でした。
すると最初に受けた大学に、こちらも運よく受かってしまい、この学校の試験の日程が早かった(2月5日くらいでした)こともあって、
次の大学の試験までが、20日もあったので、
「ひとつ受かってしまった今、ここから20日も勉強をする気にはまったくなりませんが」
ということで、二校目は受けなかったのです。
二校目の方が、いわゆる偏差値的には高い学校でしたので、落ちていたかもしれませんが、
しかしこれとて、もし二校目を受けて、何かの間違いで受かってしまって、もしもそちらに行っていたとしたら、
・・・その後であった人たちとは全く会えず、当然、今とは全く違う人生だったかもしれないと思うと、
これまた、ウチの大学の試験は早くてよかったなあ、と思うのです。
結局、僕たちは、二つの人生は生きられません。
ただ、毎日のように、自分で選択はしているのだと思います。
運のようでいて、当たり前のようでいて、他力のようでいて、不可抗力のようでいて、
やっぱり、どこかで自分で、それを受け入れて、選択してきた結果が、今なのだと思います。
〇十歳になって、これまで一つも後悔が無いなんてことは、決してありません。
あからさまにやり残したことも、山のようにあります。
でも、いいことも沢山ありましたから、「ああすればよかった」「こうすればよかった」とは、あまり思っていないのですよね。
だって、今からだって、まだまだ、選択はできるのですから。
ではー。