ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

リチャード・セイラー『行動経済学の逆襲』

2018年07月10日 | 読んだ本(日本語)
リチャード・セイラー著、遠藤真美訳『行動経済学の逆襲』

大学生だった頃、単位を取るために、政治分野、経済分野、文化分野、社会分野の
講義を取らなければいけませんでした。そんな私が、最も敬遠し、できるだけ
取らなかったのが経済分野です(笑)。できるだけ避けても、いくつかは
受けなければいけなくて受けたものの、講義もぜんぜんわからなかった(おーい)、という
レベルです。

けれど、現在の仕事(翻訳)をするようになって、ちょくちょく経済学が
必要になってきました。わからん!などとは言ってられません。

まあ、そんなんで訳しながら勉強して……という感じだったのですが、
この本は仕事で参考になりそうだと思って、図書館で借りたものです。

が! 2017年にノーベル賞を受賞した方だけあって(読み終わってから知った(笑))、
借りるための予約をしたときには、30人待ちでした。それでも買わずに借りる
選択をしたのは、経済学が苦手で二度と読まないだろうと思ったからです(おーい)。

仕事がとっくに終わって、もう必要なくなったものの、せっかく30人も待って
順番が回ってきたのだから……と読み始めてみたら……おもしろい!

英語のタイトルはMisbehaving ~ The Making of Behavioral Economicsで、
なにも考えずに訳せば、『不作法な振る舞い~行動経済学の成立』とでもなるのでしょうか。

実際、本文では、標準的な経済学に異を唱えることは不作法な振る舞いと見なされていた、というような
ことが書かれています(厳密な表現をコピーしたのではありません)。

けれど、著者はそうやって受け入れられてこなかった行動経済学を、今ではノーベル賞受賞者を
何人も輩出するような分野にした、ということで、『行動経済学の逆襲』という邦題は、
まさに言い得て妙。

人間は合理的な判断に基づいて選択をする、という標準的な経済学に異を唱え、
実際の人間の行動(合理的でないこともありますよね)を、よりよい方向に導くことを
目的にしているそうです。

経済学が苦手な私でも、おもしろく読めましたが、ところどころわからない用語や
記述(なにしろ、経済学が苦手なもので←しつこい)がありました。

でも、イギリスやアメリカで、すでに行動科学や行動洞察を取り入れたチームが
政府内にできあがっている(イギリスでは民営化されましたが)ことからも、
これからますます注目されていく分野なのだなぁと思いました。

おお、真面目な読書記録だ(ほんまか?)。

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