落葉松亭日記

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改憲選挙

2019年07月12日 | 政治・外交
相変わらず尖閣沖には中国公船が徘徊しているらしい。それも荒れ模様で、海保巡視船が警告しても従わないほどという。
https://www.sankei.com/column/news/190613/clm1906130003-n1.html

戦後憲法は「専守防衛」とかで、抑止にもならず、周りの反日国からは舐められるばかり。
安倍首相は九州で改憲を訴えた。
【参院選】安倍首相が九州入り「激戦区」で改憲訴え 野党は争点化避け盛り上がらぬ議論 2019.7.11 21:33 参院選2019
https://www.sankei.com/politics/news/190711/plt1907110044-n1.html

写真:憲法改正を真っ先に訴えた安倍晋三首相=11日、大分市

 安倍晋三首相(自民党総裁)は11日、参院選(21日投開票)の公示後初めて九州入りし、激戦区の大分選挙区(改選1)で、公約に掲げる憲法改正を声高に訴えた。同選挙区には同じ日に、立憲民主党幹部も来援したが、年金問題などで政権批判を展開し、憲法には触れなかった。自民候補ですら、街頭で改憲に言及する場面は少ない。熱を帯びる選挙戦とは裏腹に、憲法改正をめぐる議論は盛り上がりを欠く。(小沢慶太)

 「(自衛隊をめぐる)憲法論議に終止符を打つ。しっかりと憲法に、自衛隊を明記する。未来に向かって、子供たちのために勇気を持って堂々と議論を進めていく」

 安倍首相は、大分市中心部の商店街「ガレリア竹町」での街頭演説で、集まった多くの聴衆に訴えた。約15分間の演説で、党が掲げる公約のうち、真っ先に取り上げたのが憲法改正だった。

 安倍首相は令和2年の改正憲法の施行を目指す。党も参院選の公約で、9条への自衛隊明記など4項目の改憲案を掲げた。

 参院選(改選124議席)で自民、公明両党は72議席前後を獲得する勢いだ。だが、「改憲勢力」は国会発議に必要な3分の2を割り込む可能性がある。それだけに、首相の訴えには熱がこもる。

 ただ、自民党の候補者に、安倍首相ほどの熱量は感じられない。首相に先立ってマイクを握った自民現職の礒崎陽輔氏(61)は「もっと皆さんが景気の回復を実感できるようにしなければならない。お年寄りも若い人もみんなにっこりできる日本にしていく」と、景気対策や子育て支援などを訴えたが、憲法改正に触れることはなかった。

 礒崎氏は首相補佐官を務め、安倍首相に近い。平成24年の党憲法改正草案の起草に関わるなど、改憲論議にも精通している。それでも、集会では下村博文・党憲法改正推進本部長を招くなど、改憲への理解を求めるものの、街頭で言及する場面は見られない。

ハコ(集会)では、ちゃんと訴えている。ただ、時間の限られる街頭では景気回復などが優先だ」と説明する。

 一方の野党側は、安倍首相と同じ土俵に乗るまいと、憲法改正の争点化を避ける。

 安倍首相の街頭演説の約1時間前。立民の蓮舫副代表が同じ大分市で、無所属の野党統一候補、安達澄氏(49)の応援に声をからした。

 「老後に2千万円が必要だとした報告書を麻生(太郎)大臣が受け取らないことで、国民の不安は取り除かれたのか」。金融庁金融審議会ワーキンググループの報告書に端を発する年金問題で、安倍政権を追及した。

 安達氏も、呼応するように「この国の政治や行政はおかしくなっている。国民の方をちゃんと向いた政治を取り戻す」と声を張り上げた。2人が憲法を話題に上げることはなかった。

 蓮舫氏は取材に対し「(憲法で)縛られる権力者が改正というのはおかしい。(改憲は)国民から出るものだ」と、現状は改憲の機運が乏しいとの認識を示した。その上で、「今回の争点は明らかに憲法ではない。年金だ」と言い切った。

 先の通常国会で、実質的な憲法改正議論は衆院憲法審査会での1度だけだった。それも改正の是非を問う国民投票の際のCM規制のあり方に関し、参考人質疑を実施したに過ぎない。

 自民側は、国会での議論が遅々として進まない要因に、野党第1党である立民の枝野幸男代表の消極的な姿勢を挙げる。

 憲法改正は国会議員の3分の2以上の賛成によって発議され、最後は国民投票によって決まる。国民の判断材料となる議論すらしないのは、国会議員の責任を放棄しているといえる。

 安倍首相は演説でこう呼びかけた。
「責任を持ってしっかり憲法を議論していく政党か。あるいは責任を放棄して全く議論すらしない政党か。それを決める選挙でもある」



■「加瀬英明のコラム」メールマガジン 2019/07/11
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 欠陥憲法を墨守しつづける愚

 令和の御代が明けたが、平成の30年、日本の周辺が風雲急を告げているのに、なぜなのか、欠陥憲法を改めることができなかった。

 最高法規であるはずの憲法の前文は、日本語として文法が目茶苦茶だ。どうして国語審議会が、目を瞑(つむ)ってきたのか。

 このちゃらんぽらんな憲法を真面目(きまじめ)に解釈する法律学者たちが「専守防衛」とか、「必要最小限度の防衛力」とか解釈しているが、泥酔して錯乱したとしか思えない。
 金科玉条となっている「専守防衛」という言葉は、まったく意味が不明だ。英語や、外国語に訳することができない。

 外国人に理解させるために、来年、野球が東京オリンピックの種目入りしたのを好機として、日本の選手がバッターボックスに立つ時には、バットを持たせなかったらどうか。「専守」だから、攻撃である打球を禁じる。

 家族が重病を患ったら、病院に「必要最小限度」の医療を施すように頼もう。だが、「必要最小限度」の医療なぞあるだろうか? 「必要最小限度」の国防も、あるはずがない。

 こんなことを議論している国会は、重症精神患者病棟という看板を掛けるべきだ。

 現行憲法は「平和憲法」だというが、「アメリカの平和」のために強要したもので、占領軍総司令部が日本政府に「これを呑まないと、天皇の一身の安全を保障できない」といって、英文の原案を手渡してから、1年3ヶ月後に公布された。帝国憲法を全面的に書き改めたのだから、もし日本国民が改正したのなら、1年3ヶ月で公布できなかったろう。

 アメリカ軍の施政下で現行憲法が施行されてから、今年で72年もの歳月(さいげつ)が流れた。

 どうして日本が独立国であることを否定して、とうてい憲法と呼べないのに、改められないのか。占領軍が日本国民を洗脳して反日思想を植えつけたというが、国民はそれほど愚かであるはずがない。

 平成3年は、江戸開府400年に当たった。

 日光東照宮が「江戸研究学会」を記念事業として立ちあげたが、私は江戸時代は庶民が世界のなかでもっとも恵まれていた時代だったと書いたり、講演してきたので、求められて会長を引き受けた。

 江戸時代は平和が300年近く続いて、庶民が豊かな生活を営み、絢爛たる文化を創り出した。だが、平和だった江戸時代は、明治以後の日本にとって呪いともなった。

 江戸時代は徳川家の支配を持続することを目的としたために、新しい政治思想や能力主義を斥けて、血筋と年功序列による硬直した体制を墨守した。明治維新は徳川体制をつくり直して、才気ある人々が国を導いたが、日清、日露戦争に勝つと、過剰な自信をいだくようになって、江戸時代へ戻ってしまった。

 先の対米戦争で、日本はボロ負けした。政界から陸海軍まで年功序列によった。帝国の興亡を賭けた真珠湾攻撃、ミッドウェー作戦の司令官は南雲中将で、砲術の権威だったが、航空戦について無知だった。

 江戸時代に入ると、戦国時代の戦略思想が消し去られた。武士は儒教漬けにされたが、孫子の心髄の「兵は詭道也」(敵を騙すこと)は学ばなかった。武士道は精神修養の哲学に退化してしまい、勝つことではなく、「死ぬ」ことに価値が与えられた。

 高度経済成長による経済大国化は、日露戦争の勝利に似ていた。日本国憲法が家康公の権現様の祖法と同じものに、なってしまったのだ。