落葉松亭日記

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鳩「海兵隊が抑止力と思わなかった」

2010年05月07日 | 政治・外交
「海兵隊が抑止力と思わなかった」、日米安保などいままで機能していなかったかのような発言だ。
普天間基地問題で、ようやく宇宙人鳩山氏に日本の現実がわかってきたのだろうか。
しかし、どうころぶか判らないのがこの方だ。

【首相訪沖】首相「海兵隊が抑止力と思わなかった」 2010.5.4 18:44 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100504/plc1005041845021-n1.htm
 鳩山由紀夫首相は4日、米軍普天間飛行場の移設問題に関し「昨年の衆院選当時は、海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならないとは思っていなかった。学べば学ぶほど(海兵隊の各部隊が)連携し抑止力を維持していることが分かった」と記者団に述べた。また、昨年の衆院選で沖縄県外、国外移設を主張したことについて「自身の発言に重みを感じている」とも語った。

 ■在沖縄米海兵隊 米軍の第3海兵遠征軍の中核。沖縄県によると、在沖米軍の6割近くを占め、兵員約1万2千人が駐留。司令部はキャンプ瑞慶覧(沖縄市など)に置かれている。砲兵部隊を含む第3海兵師団、第1海兵航空団、第3海兵役務支援群などで構成。キャンプ・ハンセン(金武町など)には地上部隊が駐留し訓練場も備える。沖縄県によると、普天間飛行場(宜野湾市)には固定翼機16機、ヘリコプター36機の計52機を配備。朝鮮半島や台湾海峡での有事をにらみ、中東にも出動する。


漂流する日本政治を見透かしたように、したたかなシナ、朝鮮半島
【風を読む】論説委員長・中静敬一郎 力の空白につけこむ国々 2010.5.4 08:17 産経
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100504/plc1005040820006-n1.htm
 日本周辺にきな臭い風が吹き始めている。日本に「力の空白」が生じていると周辺国がみて、探りを入れているためでもある。

 目に見える動きを最初にみせたのは李明博韓国大統領といえる。先月2日、日本固有の領土でありながら不法占拠している竹島(韓国は独島と呼ぶ)の支配強化を積極的に検討すると表明した。それからまもなく政府系機関の韓国海洋研究院が竹島周辺海域の海底地質を調査しだした。ボーリングで調べた岩盤の上に海洋科学基地を建設するためだという。竹島のヘリポートも改修される。これまでの2倍以上の重量25トンの軍用輸送ヘリが離着陸できる。今年9月に完成の予定だそうだ。
 この海底地質調査に対し、外務副大臣が電話で抗議はした。だが、岡田克也外相は「不必要な摩擦を招かないため、その言葉(不法占拠)を使わないと心に決めて交渉している」(衆院外務委員会)と語るのみだ。李大統領は昨年来、鳩山由紀夫首相や小沢一郎民主党幹事長と会っている。鳩山政権指導部の竹島への関心の低さと毅然(きぜん)とした対処をとりそうもないことを見据えた行動と読めなくはない。

 日本の反応を露骨に探ったのは先月半ば、ミサイル駆逐艦など10隻を南西諸島から沖ノ鳥島近海にまで進出させた中国海軍だ。中国艦載ヘリの海上自衛隊護衛艦への異常接近に対し、鳩山首相は胡錦濤主席に警告する機会を自ら放り出した。こうした軍事威嚇に「慣れるべきだ」との中国紙の論評は、日中の力関係の変化と本音を如実に示している。  ロシア軍機も1月、与那国島周辺に初めて進出し、空自機が緊急発進(スクランブル)している。日米同盟を揺るがしている鳩山政権の無定見、非力さ、そして愛国心のなさが、いかに危機を呼び込むかをおわかりいただけたであろうか。


メルマガ版「台湾は日本の生命線!」から
中国艦隊の動きに尖閣侵略を予測する外務省―英BBCが報道
本稿は4月30日記。ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1149.html
■中国は沖縄基地巡る不安定情勢に照準
英BBCの中国語ニュースサイトは四月二十二日、「日本は中国軍艦が尖閣諸島を奪おうとしていると見ている」(日本懷疑中國軍艦欲奪釣魚島)と題する記事を配信した。
http://www.bbc.co.uk/zhongwen/simp/world/2010/04/100422_japan_china.shtml
もちろん海自護衛艦への威嚇を含む、中国東海艦隊の大規模演習を受けてのものだ。十三日の胡錦濤主席とのワシントンでの会談で、中国の艦隊が日本に接近した問題を持ち出さなかった鳩山由紀夫首相に言及しつつ、「日本の主流メディアと世論は、左派、中道、右派を問わずほとんどが、鳩山政権の低トーンかつ無力な反応に相反し、艦隊の動向に強い関心を寄せている」と指摘。さらにBBCの取材に応じた外務省の匿名職員の次の談話を掲載している。
それによるとその職員は、「米軍が黄岩島から九二年に撤退するや、中国がそれをすばやく奪取したことに照らせば、中国は現在、米軍の沖縄基地を巡る不安定な情勢に照準を合わせているようだ」とした上で、「日中間が主権問題で争う尖閣諸島を、軍事力で奪取する可能性を探り出した可能性がある」との見方を示した。

■尖閣は「第二のミスチーフ礁」となるか
「黄岩島」とは南支那海のスカボロ礁のことだ。九二年に米軍がフィリピンから撤退するまで、同軍の管理下に置かれていた。現在フィリピンの支配下だが、中国は「一二七九年に元のフビライが派遣した天文学者が発見した」「一九三五年に中華民国の水陸地図審査委員会が中国の版図に入れた」「四七年に中華民国内政部が『南海諸島位置図』に正式記載した」などと言った程度の理由で、強引に領有権を主張している。
ただ、いまだに中国には「奪取」されてはいない。
中国がフィリピンから奪ったのは、やはり南支那海に浮かぶミスチーフ礁だ。この環礁もまた、「南海諸島位置図」に記載されたと言うだけで中国領と主張されている。九五年、中国軍はここに密かに上陸して建造物を設け、それ以来、フィリピン政府の度重なる抗議も無視し、実効支配を続けている。
そして今やここに海軍の大型艦艇が停泊できる港湾、戦闘機が発着できる滑走路を構築し、南支那海の支配権を強化しようとしているところだ。
BBCはこの「ミスチーフ礁」を「スカボロ礁」と勘違いしたのかも知れないが、いずれにせよ中国軍はこのように、米軍の撤退で南支那海に生じた軍事力の空白を迅速に埋めに出、成功を収めているのである。
その中国にとり東支那海もまた南支那海と同様、支配権を確立しなければならない海域である。従ってここでも米軍の動向を測りながら、勢力伸張のチャンスをうかがっていると見るのは当然だろう。その際、第二のミスチーフ礁となるとすれば尖閣諸島以外にない。

■岡田外相も在沖米軍の抑止力を強調
外務省の職員はそうした予測を述べたのだ。そしてさらにこう続けている。
「米軍沖縄基地の一つ重要な役割は中国の南支那海における軍事力を抑止していることだ」
「中国が最近東支那海で見せた覇権の野心から見れば、もし米軍が沖縄から撤退すれば、台湾と東支那海は簡単に中国の手中に落ちるだろう。それは日本にとっても危険である」
これはその後の二十七日、岡田克也外相が会見で示した見方とも符合するものだ。それは次のようなものだった。
「中国などの軍事力強化を考えたとき、現在の自衛隊だけで適正に対応できるかと言うと限界がある」(産経新聞、二十八日)。

■いよいよ顕在化する「内なる敵」の姿
もはや中国との関係に配慮し、「低トーンかつ無力な反応」を続ける場合ではないとの判断からだろう。外相が沖縄駐留の米軍(海兵隊)が、中国への抑止力であることをはっきり指摘したのは異例である。
この外相発言に対する中国の反応はどうか。香港テレビは「沖縄の米軍普天間基地移設問題に注目しているが、米軍の再編は中国を標的にしたものであってはならない」との程永華駐日大使のコメントを報じている。
それはそうだろう。あの国は「台湾と東支那海」を奪取したいのだ。そのためには沖縄の米軍の抑止力は弱くなればなるほど好ましい。

だから思うのである。そのような「日本にとっても危険」な状況、「尖閣諸島を軍事力で奪取」されかねない状況の現出をも恐れることなく、基地移設先を「県外」「国外」に求めて事態を紛糾させてきた鳩山政権など政治勢力は、やはりすでに中国の影響下に置かれているのだと。
中国の軍事脅威の高まりに連れ、それに呼応する「内なる敵」の姿もいよいよ顕在化している。