Reflections

時のかけらたち

春の夕暮れの千鳥ヶ淵 ・・・ Chidorigafuchi at dusk in spring

2023-04-02 23:57:26 | seasons

坂本龍一さんが亡くなられたニュースが飛び込んできました。
昨年末のネット配信のコンサートが最後になるだろうと自ら語れていた。体力の衰えのため
一曲ずつ録画していったという壮絶な音楽への献身。地球の未来のこともいつも考え
行動されていた。

ご冥福をお祈りいたします。

よく語っていた音楽を担当したベルトリッチ監督のシェルタリング・スカイの原作から
の引用を再び載せておきます。

Paul Bowles
Because we don't know when we will die, we get to think of life as
an inexhaustible well. Yet everything happens only a certain number of times,
and a very small number really. How many more times will you remember a certain
afternoon of your childhood, some afternoon that is so deeply a part of your
being that you can't even conceive of your life without it? Perhaps four or five
times more, perhaps not even that.
How many more times will you watch the full moon rise? Perhaps twenty. And yet
it all seems limitless.

我々はいつ果てるかを知らない
だから人生を枯れない井戸のように考える

だが、いかなる事も限られた数しか味わえない
自分の人生に深く影響を与えた幼少期の・・・
とある昼下がりを幾度思い出す事だろう?
4〜5回?
それ程ないのかもしれない

満月の昇る姿をあと何回見るだろう?
例え20回だとしても全てが無限の如く思えるのだ

 

 

3月30日

イタリア文化会館の館長さんも私がイタリア語を習っていた40年以上も前、日本を去る時の
挨拶文にあと何回この千鳥ヶ淵の桜を見ることができるだろうかという思いで毎年暮らしてきたと
書かれていました。

私もあと何回見ることができるだろうとい思いでいるので、30日の夕方九段まで行ってから
日常の買い物に行きました。地下鉄で10分で行けるので助かります。

夕暮れ時のいつもとは違う光の中です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

March 30  2023  Kudan

 

 

先週の金曜日にKajimotoからコンサートの案内が来ていて、北村朋幹と言う新鋭のピアニストの追加公演の案内
が4月2日に一般予約開始となっていたことを思い出して夜ネットで申し込もうと思ったら、もう予定枚数終了と
なっていました。選曲が魅力的でした。8月のコンサートなので予定はどうなるかわからないので躊躇していたら小さな
ホールなので即完売のようでした。ネットで見てみると現代音楽も弾きこなしています。

残念に思って調べたら、あとはチェロやヴァイオリンの伴奏がありました。彼の音色を聴いてみたくなっています。

 

Grieg: Lyriske stykker/グリーグ:抒情小曲集より(Pf.Tomoki Kitamura/北村朋幹)

 

 

江副記念リクルート財団奨学生在籍当時のプロフィール

幼い頃から今まで、ずっと音楽に携わり続けていますが、その理由はただ一つだけ、音楽と共にいれば自分の人生は
幸せなものになると信じているからに他なりません。
作曲家が身を削って、人生を懸けて書いた作品から教えられる事は膨大で、そこから進むべき人生の道を見出す事も
時には出来ます。素晴らしい作品に触れた時、日々の彩りは突然豊かになり、自分が生きている事を痛いほど実感
させられます。実際に音楽が日々の生活の中でどれほどの力を持っているのか、そんな事は誰にも断言できません。
或いはやはり、それはただの贅沢な娯楽でしかないのかもしれません。
自分に出来る事は、初めて音楽に触れた時の喜びと感謝を常に持ちつつ、毎日こつこつ挑戦を続け、現実と理想の
距離を可能な限り埋める事に人生の大半の時間を使うこと、たとえそれが目に見える形で誰かのためにならなくても
その究極的な哲学に沢山の「生きる意味」を教えてもらい、その魅力に捉われた身として、それは最低限の責任なの
かもしれません。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 日光植物園のシーズンが始ま... | トップ | ハンナ・アーレント ・・・... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

seasons」カテゴリの最新記事