1月に放映され4月にも再放送された谷村新司のホセ・カレーラス
インタヴュー番組に気がつかず、今になって残念に思っています。
NHKに問い合わせたところ、再放送の予定無しでオンデマンドもライブラリーにも
ないとのことで残念に思っていたところ、白血病からカムバックしてきて割とすぐに
自伝を書いて出版していた事を知りました。その本はもう在庫切れになっていましたが
インターネットのおかげで古本を手に入れることができました。
テレグラフ誌に病床にはもう一人の女性がいたとの真実かどうかわからない記事を
見つけ、斜め読みしてみたのですが、まぁ私生活はどうでもいいやと思っていたの
ですが、何か人間性とかそういうものも知りたくなり、その歌とともに人間カレーラスの
中に入っていきたくなりました。(テレグラフの記事は事実のようで一度は別れた
mistressとその後再会し2度目の結婚をしています。)
ネットでもいろいろ調べてみたのですが、
Wikipediaは日本語のものよりずっと詳しく載っていました。翻訳ではないのですね。それぞれに作られていることを知りました。
私とカレーラスとの出会いは1986年何度目かの来日で、アグネス・バルツァとのカルメンでした。ロイヤル・オペラと言っていましたがコヴェント・ガーデン王立歌劇場の公演でした。初めて見たオペラの迫力に圧倒されました。
カレーラスの発病は翌年でしたが、奇跡的にカムバックした時のCDは思わず買ってしまいました。
良く聴いていたけれど、本当にすばらしいと思ったのはここ数年です。
三大テノールのコンサートには興味がなく(というかお金がなく)、TVで見る程度
でした。三番目のテノールとささやかれてもいましたが。ドミンゴとパヴァロッティでは
その声量からして負けてしまいそうですが、彼の声の魅力はなんとも言えません。
特に最近は民謡やポピュラーに近い、自然にメロディーが流れてきそうなそんな曲を
子守唄にしています。
夜寝る前、時にカレーラスの歌を聴きながら、または通勤のほんの少しの間に
静かな感動を持って、この本を少しずつ読み進めています。
カレーラスの現実をありのままに把握する力のすばらしさと
そのバランス感覚、希望を失わない生き方に驚きを感じずには
いられません。白血病を克服した時の気持ちをその後20年以上も
持つ続けていることも。
Jose Carreras: 'I was selfish. I made mistakes' the Telegraph 29 Aug 2008
ホセ・カレーラスのインタヴュー アーガイブ