Reflections

時のかけらたち

春が始まるころ ・・・ when early spring rolls around

2013-03-27 20:50:31 | seasons
温室の外は、早い春が始まろうとしていた。









































































そうそう、春一番に咲く花を見に行かなくては・・・








































































なくなった時、目にうっすら涙がたまっていた。
いろいろ思い出す夜は悲しくなってしまうけど
1か月少したってようやく、日常生活がまた始まった。
買い物に行って、食事つくりも楽しめるようになってきた。

あまりにも大変な生活が続いていたので
そこから感覚的に抜けるのが難しい。

朝、早起きしてTVをつけたら、Eテレで「夜と霧」の解説をやっていた。
ずっと読もうと思って、読めないでいる本です。今度新訳で読んでみようかな・・
生きることがたくさん詰まった本です。
これからは自分のことを考えて、どういう時間を過ごしていくか・・
私もみんながいたから頑張れたのだということが、今すごくよくわかる。


(写真は温室に行った日と同じ2月17日)





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パラダイス 3 ・・・ Paradise 3

2013-03-25 21:21:01 | wonderland
お気に入りスポットになりそうな
温室・・ 日常とは離れた別世界

































 










































































名も知れぬ花



























Feb.17 2013 Shinjuku Gyoen National Garden
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パラダイス 2 ・・・ Paradise 2

2013-03-23 21:19:14 | wonderland


オニバスの花は初めて見ました。











































ランの花はそんなに好きではないけれど、この温室お花はきつい色でないので好き。










ふたたびオニバス






妖精の花 ・・・ それはまるでクライドルフの絵そのもののように。











いつもと同じように一日が始まると思っていたあの日。
昨日は今日に続いているが、今日は明日につながらない・・それは突然切れる と地下鉄の新聞広告で天声人語
が載っていた。

         Feb. 17 2013 Shinjuku Gyoen National Garden
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パラダイス ・・・ paradise

2013-03-21 22:06:44 | wonderland
2月17日はホームに行く前に新宿御苑の春にあってから
出かけて行った。 カワヅザクラはまだ咲いていなくて、
マンサクの花に春を感じていた。

そう、温室がオープンしていた。
そこはパラダイスだった。



入った途端に湿度でレンズが曇った。
レンズをふきふき写真を撮った。
他の部屋はそれほどの温度調節ではなかったけれど
驚きました。





















































































17日の午後はずっとホームにいました。Sもしばらくいました。
部屋の空気を取り替えて、窓を開けていたら、もっとあけていてと言うので
しばらく窓を開けてました。
外からの空気が気持ちよさそうでした。
親友のCさんが、モルヒネを使っていると聞いて、先週も来てくれたのですが
間をおかないできますとの連絡が入っていました。
Tにまた会いたい?と聞くと会いたいというので電話をしました。
彼も母親の介護を休日にしていたので、行けるかどうかわからないけど
という返事でした。
SはCさんが来れないかもしれないなら先に帰ると帰って行きました。
昨日と続けて来ていたので、大学の授業で設計した建物のパースを
撮った写真を携帯で見せてあげていました。

時々息が苦しそうで、看護士さんに言う指の先で測る酸素濃度は充分だからと
いうことで、酸素マスクはしてくれませんでした。
ずっと手を握っていて苦しそうになると大丈夫よと話しかけました。

Cさんが来る前に突然息が止まりました。
その前に痰が絡むので数回痰を取りましたが、すぐガラガラという
音がしてしまいます。

息が止まり、そのあとすぐ少し呼吸をしましたが、ナースコールで
すぐ看護士さんを呼びました。

後は駆けつけた看護士さんにお任せしました。
彼の息はふき返ることはありませんでした。

先生をお待ちしているとCさんが到着しました。
最後に親友に来てもらえて幸せでした。まだその魂は近くに
いたはずです。

こんなにもあっけなく人は息を引き取るのだろうかと思いました。

偶然その前日に相談していた花をたくさん飾って葬儀をしてくれる
という企画会社に連絡をして、安置する場所に連れて行って
貰いました。
Cさんが来てくれていて本当に助かりました。
やっとのことで夜中に家に戻り食事をしましたが
砂を噛むような食事ってこのことだと思いました。
味が全くしませんでした。

翌日安置所に出かけて葬儀の相談をしましたが
入院する前に家でスーツを持ってきてというので
いろいろ見せると若いころに買ったアルマーニのスーツを
着て出かけたいと言っていたので、そのスーツを
着せて、私がプレゼントしたフェラガモのネクタイを
納棺師さんに渡してもらいました。

それからあっという間に1か月がたってしまいましたが
温室の花はとてもきれいでまるでパラダイスのようでした。


昨日の夜、目を閉じると目の奥に
3つの灯りが見えました。それは両親とTだと思いました。
私を守っていてくれていると。
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音楽の贈り物 ・・・ music touches my heart

2013-03-19 22:19:44 | music


久々にきれいな音のピアノを聴いた。
昨年妹が誘ってくれたマリア・ジョアン・ピリス・・一度聴いてみたいと
ずっと思っていたピアニストはやさしく柔らかい音を紡ぎだしていた。
そして時に強さを感じだり・・
期待以上の素晴らしさでした。人柄も出ているのであろうと思われました。
透明感あふれるピュアな音でした。チェロも素晴らしく、音が高いように感じられるくらい
明るいチェロでした。
なんと切符を手に入れてくれた妹は天候が荒れているので行くのを止めたと
メールが入ってきた。横浜のほうが風が強かったのでしょう。

ベートーヴェンのチェロソナタは懐かしい曲で
ずっと昔、安田健一郎のコンサートでも聴いていた曲です。
ベートーヴェンのやさしさにも包まれた一夜でした。
いろいろ思い出してもただひたすらその美しさに浸りました。

すみだトリフォニーホールはちょうどいい大きさの音がきれいな
ホールでした。アットホームな感じがして良かったです。




他の場所のポスターですが、内容は同じです。





最近いいピアノになかなか出会えなかったので、久々にピアノとチェロの良さを感じました。
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春が来る前に・・・ before spring comes

2013-03-17 22:49:49 | thoughts



春が来る前に逝ってしまった。 お父さんらしいね。
あの厳しいけれど輝いていた季節に。

今日やっと時間ができてホームから持って帰った
段ボールを開けた。 とても生々しく、悲しくなった。
持ち主を失った物たち。

あの日は河津桜もまだ全部つぼみで
開く気配もなかったけれど先週新宿御苑に行ったときは
もう満開だった。

夜寝る前にバッハを聴いていたら
涙がたくさん出てきて、ブルーが涙をなめてくれた。
あんな小さな生き物が私を慰めに来てくれる。










それでもここ1か月で起きたことは
現実でないようなそんな気もする。
それはまるで人生が全部夢のようだったと思えるように。
私の場合は十分に予想できたことなのにそうなのだから
一瞬にして家族を奪われた人の心はいかばかりか
想像ができない。

家でこれ以上は看病できないと、ホスピスに移った時から
家の中にいないことには慣れていたのに、もうどこにもいないというのは
信じがたい・・そんな思いです。
すぐ後ろにいるような気もするし・・ 一緒にいてくれてると思うけど。

春が近づき、スズメも元気に飛んでいて
いつのまにかトサミズキも黄色い花をいっぱいつけていた。



今年は梅も遅かったようね。















































いつも神様は命を助けてくれていたけど、今回はこれが救いだったのだと思う。
何回も入院するたびに幸せは今ここにあったのだと思っていたけど。
直らない病気が重くなっていくとそんな風に思う余裕なんて
なかった。

人は生き、人は死に、春はまた来る。
なくなってみて、神様は私たちのために生かしてくれて
いたのだと思う。
人生の意味って、生かされている意味って、失ってみて初めてわかる。

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人生の最後に住んだ町で・・・・ in the town T lived at the end of his life

2013-03-16 23:54:01 | thoughts
2月22日に白金のホームに荷物を片付けに
行きました。

亡くなってから、葬儀までに時間が空いてしまったので
毎日のように葬儀の打ち合わせや、お世話していただいた
看護士さんや、ヘルパーさん、ケアマネさん、訪問入浴のスタッフが
会いに来てくれました。

後からヘルパーさんは日常生活の写真を撮っていてくれたので
ファイルで送ってくれました。
皆さんが係わりを持てて楽しかったし、勉強になったと
言っていました。ご縁があったということなのでしょう。
私自身も在宅の看護士さんや先生、リハビリの理学療法士の
先生の言葉がすごく支えになりました。
毎日のように夕方には落合の斎場に行って面会をしました。

皆さんも穏やかな顔を見て安心されたようです。
痩せてはいましたがやつれてはなく、自然の流れの中で
静かに眠りについたような・・

葬儀社の方とはどんな花をアレンジするかなどの
相談をしたり、好きな曲を編集してくれるというので
どんな曲を一緒に聴いたかしらなど、いろいろ思い返しました。
写真もたくさん飾ったので、あんなこと、こんなことも
あったねとSと振り返りました。
最後が大変だったので、楽しかったことを思い出す暇もなく
病気が進んでいくばかりでした。
でも時にあの時は楽しかったねと話もしたことも
ありました。自分自身よくやったと思ってほしかった。
病人とずっといるとわがままさだけが目立ってしまい
大変なことを忘れがちになってしまう。

昨年の初めに退院してきてからは以前のように
家で元のようにベッドから車いすに乗り移るのも
難しくなってきました。
6月の通院で緊急入院となり、その後転院して
最終段階のため、ホスピスを探しようやくホスピスも
かねているホームに入居したのが8月の最後の日でした。
療養型の病院では安心とは言えない放置された
状態でしたが、ホームでは人間らしい生活が
戻りました。大学病院から町の病院そしてホームへと
移ると医療的には凄く不安でもありましたが。
最後は穏やかに過ごせることが一番でした。

若者のマクド難民から老人漂流社会と日本の現状は
厳しいものですが、行き場のない病人もどうしようも
なく・・ いくらヘルパーさんが来てくれても
家族の負担は大きく、仕事を続けては見ることが
できません。特に医療の最終では点滴を見ていなければ
なりません。

いつも通っていた道・・
この街を歩くのは初めてだった・・















ここの7階。 8階のテラスからは東京タワーが見えて、家庭菜園があった。




片付けに行った日はベッドもなくなっていて、がらんとしていた。
明るい陽がさんさんと入る部屋でした。

テレビやベッドサイドテーブル、加湿器など片付けて
家に送り返した。とてもつらい仕事だった。
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空へ ・・・ to heaven

2013-03-07 23:39:34 | thoughts



空へ昇って行ったお父さん
25年前の結婚式の時に2月が好きだと言っていた・・
その空気の中に聖霊を感じると・・
その2月のあの日と同じような真っ青なそらの上に
昇って行きました。

神道の式で魂は天に、体は土に返すという
清々しさを感じる式でした。

不思議なことに
骨の中からきれいな座禅をしている仏様の姿が・・
すごく珍しいとのことでした。

第二の結婚式のように
お花を選んだり、BGMを選んだり
メモリアルコーナーに置く目いっぱい笑った写真を選んだり・・
たくさんの花と好きだった曲に囲まれた式にしました。
式まで時間がたっぷりあったので、こんな曲をよく聴いていたねと
いろいろ思いだしました。

義兄が話した小さいころの思い出
顔満面の笑顔で大きな長靴を履いて
鍬を持ってお兄ちゃんと言いながら田んぼのあぜ道を
走ってきた姿がまず浮かぶということでした。

本当にいい笑顔をしていて
いつもおいしそうに食事をして
楽しい食卓でした。

病気と闘い頑張ることで最後にまわりの人に
勇気を与えていたのでした。

今は安らぎの世界にいます。





そして私は失ったけれど失っていないと確信しました。
これからもずっと一緒だと。
魂は永遠だと。
話せるときに、もっともっと知りたかったなーとも思います。

それでも、マンションのロビーに風が吹いているだけだと
車椅子を押して出かけて行った日はもう永遠に来ないと
思うと寂しくなります。

忙しい緊張した日々が過ぎ去り、ホームの荷物を
片付けたりしていると、すべてを思い出し悲しさが
溢れ出てきます。

そんなときにまた仕事が忙しくなったり
やるべきことがまだまだ続き、まぎれながら
語らいながら過ぎていくのでしょう・・
アンバランスな日々です。

遠い空の星や、通勤途中に会うメジロや
ヒヨドリたちや、春の日差しに慰められながら・・



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