標記の新版日本国記を読んだ。文庫本だ。2018年の第1版も読んでいるが、だいぶ改訂されている。第1版とあわせると、ミリオンセラーになったそうだ。
しかし、なぜかマスコミは報道しない。マスコミは右翼っぽい百田さんが嫌いなようだ。将棋の藤井聡太さんが大ファンだが、これも知らせない。なんだなあ・・
さて、読んだ感想だが、まず読みやすい。そして著者の推理はコラムで、推理と、断っている。そしてその推理も、複数の案から一番無理のない結論にもっていってるから、変だな、と言うところがない。すいすいと中身が入ってくる。日本史のような難しい本は、すらすら読めるのが一番大切なことだと思う。
前回も書かれているが気になった箇所を一つ。言霊主義(ことだましゅぎ)。未来は不透明だ。悪い方の予想は、不吉なこと、言葉に出して言うとホントに起こるから、言わない、考えないことだという。幕末のペリーの来航で、幕府は、結局大した準備もしなかった。太平洋戦争で、負けるのはわかっていたが大本営は、言い出せなかった。
この言霊主義は今も生きている。最近では、福島原発の事故がそうだ。事故を心配し出すと世間が心配するから、言わない、対策も考えなかった。起きたらあの通りだ。
これ、企業なら、BCPだ。事業継続プラン、今でこそ普通名詞になったが、これ、以前は、やってない企業は多かった。私も35年ほども前に、上司に呼ばれ、「今の仕事でワーストテンは何か」と問われたことがある。今で言うリスク管理、BCPのことだろうか。
その後、退職する5年前には、自分の事業所の「リスクの発生確率と発生時の影響度」をマトリクスにして、リスクマップを作って管理していた。おととしかな、商工会議所からの依頼で、この話とリスクマップの作り方をセミナーで講演した。
新型コロナの発生直後で、これ以降は、集合研修はなくなってしまった。あんまり関係ないけど言霊主義はいけないよ。