
脱炭素経営アドバイザー 公式テキスト&問題集(環境省認定制度 脱炭素アドバイザー アドバンスト)
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今日は脱炭素の疑問、ちょっとふだん書かない内容を書く。ご存じのようにアメリカのトランプ大統領は、脱炭素を止めてしまった。パリ協定から再離脱してしまった。正確にいうと、共和党との関係でまだ残している取り組みもあるが。アメリカは、共和党は脱炭素は自然起因、民主党は炭素起因と考えている。
欧州でも路線転換が起きている。昨秋に発表されたドラギレポートでは、「十分な産業政策を伴わず、脱炭素化を急激に進めようとしたことを失敗」、と率直に認めた。これを受けて欧州委員会は、長期的な脱炭素は目標とするが、短期的には環境規制を緩和し、企業の競争力を回復させる新戦略を出した。つまり、「やりすぎ」ということ。
そして一方、日本では、脱炭素はやりすぎ、という声は全く聞こえてこない。政党で言うとわずかに保守党が再エネ賦課金を止めろ、環境破壊している太陽光パネルは中国の利益になっているからやめろと、言っている程度だ。
400mトラックの競争に例えると、アメリカはトラックでほぼ足踏みしており、欧州はジョグ程度、日本だけは、逆回りしている。日本が計画通りに脱炭素をやっても地球の気温は、0.01℃も下がらない。困ったもんだな。
私は、再生可能エネルギーを全部止めろとは思っていない。日本のような資源のない国は、調達先は多様化するべし、と思っている。その中で一定程度の自然エネルギーは必要だが、今は、急激すぎる。雨降ったら90%も発電量は減ってしまう(下図を参照)、そんなエネルギーに依然するのは危険すぎるからだ。困ったもんだね。