再帰新星の1つである「かんむり座T」が、そろそろ新星爆発を起こしそうです。
新星とは、星がなくなった後の芯(白色矮星)に隣の星からガスが降り積もり条件がそろうと
爆発して急激に明るくなるもので、私たちから見るとまるで星が突然に出現したように見える
ことから新星(Nova)と呼ばれています。
新星は条件がそろうたびに爆発が起きるので、数千年~数万年の間隔で何度も起こると考えら
れていますが、中には数十年の間隔で爆発するものがあります。こうした天体を「再帰新星」
とか「反復新星」などと呼びます。
かんむり座Tは、これまでにも2回爆発が観測されており、今年の2月~9月の間に再び爆発
するのではないかと予想されています。普段は10等くらいの明るさですが、爆発が起きれば、
2等ほど(北極星程度)の明るさになると思われます。
最も明るくなる極大期は数日程度ですので、いつでも観察ができるように準備しておくのが
よいと思います。これを見逃すと約80年後まで出会えませんので、せっかくのチャンスをぜひ
いかしてください。