ペンギン夫婦の山と旅

住み慣れた大和「氷」山の日常から、時には海外まで飛び出すペンギン夫婦の山と旅の日記です

鯖街道・熊川宿(2012.10.17)

2012-10-19 15:47:41 | 我が家の歳時記

 17日、夜が明けてもまだ雨は降っていませんが、風が強く窓の外の梢を揺らしています。8時半、若女将の見送りを受けて帰途に着きました。国道303号線(若狭街道)は滋賀県高島市に入ると琵琶湖西岸の今津に至りますが、私たちは今津町保坂から南へ367号線で京都へ向かいます。この小浜から保坂、朽木、大原を経て京都に至る道筋は古来「鯖街道」と呼ばれています。若狭の海で取れた魚、なかでも鯖が多く京都へ運ばれる道で、都に着く頃にはちょうど良い塩加減になったといいます。

 
熊川宿は鯖街道の若狭側にあり、上中から30分も走ると到着しました。秀吉に若狭一国の支配を任された浅野長政が、天正17年(1589)に交通と軍事の要の地として諸役免除の宿場町にしました。
 

ここは二度目ですが、今回は西口の駐車場にイノッチ車を置いて、丸さんの車で道の駅「若狭熊川宿」のパークに移動。ここからスタートして上ノ町の街並みを歩きます。すぐに復元された熊川番所(2006年撮影)があり、その先には「子守り岩」と呼ばれる大きな岩が民家の横にデンと鎮座していました。
 

河内橋を渡り中ノ町に入ります。これは「旧速見勘兵衛家」。伊藤忠二代目社長・伊藤竹之助氏の生家で熊川を代表する町屋です。一般公開されていますが、まだ時間が早いようでした。
 

もと熊川村役場を改修して鯖街道の資料や民具などを展示している資料館です(2006年撮影)。
 

若松屋。お土産屋さんで店を開いたばかりでしたが、イノッチさんがお婆さんにお話を聞きました。この看板は明治時代からあるとのこと。現在もタバコを売っています。
 

ここから国道に出るまでの短い路地を御蔵道といいます(2006年撮影)。今は崩れかけた蔵もあり、ドングリがいっぱい落ちていました。
 

国道側から見た御蔵道。ツタが絡まる廃屋の風情です。
 

倉見屋。元問屋で熊川宿でもっとも古い町屋です。平入造りの重厚な建築が往時の繁栄を偲ばせます。
 

得法寺。蓮如上人の旧跡でその銅像の他、徳川家康腰掛けの松(枯れて山門脇に根っこが置いてあります。元は真ん中の松の辺りにあったようです)、沼田氏の供養塔などがあります。
 

T字路の突き当りを左へLの字に曲がるところを「まがり」と呼んでいます。城下町などによく見られる軍事上の備えでしょうか。ここから下ノ町になります。

 
宿場歩きを終えて車に乗る頃から雨が降り始めました。朽木の道の駅「くつき新本陣」でお土産を買って、雨の鯖街道を走り抜けました。写真は「焼鯖寿司」です。

山の帰りに…(2012.10.16)

2012-10-19 12:55:49 | 旅日記

三十三間山を下りて三方五湖へ行きました。本当は明日、周辺をドライブがてら見て回って帰る予定だったのですが、雨の予報に今日中に行っておくことになりました。いったん上中にある今宵の宿に断わって、もう一度、三十三間山の麓を北上します。県境尾根の終わる三方で162号線に入り、三方湖のぐるりを回るように走ると梅の里会館がある世久津から北庄へはずっと梅林が続きます。若狭町は福井梅でも有名な所なのです。レインボーラインを走り、山頂公園の駐車場へ。

 
梅丈ヶ岳(標高397m)へイノッチさんは「歩いて登ろう」と意気盛んでしたが、日没が迫っているので所要時間2分のリフトに乗りました。それでも「頂上へ着いてから15分で最後のリフトになりますが…」と係員。
前に来たのは1990年ですから、山頂の様子は大きく変わっています。今は「恋人の聖地」として認定?され、「誓いの鍵」がずらりと並んでいます。また子供向けの「カブトムシの館」など様々な施設が作られています。
 
 

三方五湖にちなんだ五つの花園に110種のバラが咲きます。これはイングリッシュ・ガーデンの秋のバラ。
 

三輪子さんが「五木の園」碑のレコードの部分に触れると、五木ひろしの「ふるさと」の歌が流れてきました。
 

野外彫刻で記念撮影。
 

三方五湖はそれぞれ水深が違うので水の色が異なり、「五色の湖」と言われるそうです。
展望台からの眺め。手前が水月湖、左端に日向湖が少し見えます。奥の左が菅湖、右は三方湖。
 

夕陽が日本海を染めてススキの穂が光っています。日が沈むまでもう少し待ちたいところですが、閉園のアナウンスに急いでリフト乗り場へ向かいました。(Photo by Maru-san)
 

丹後街道沿いの宿「えびす荘」は料金から想像したよりも、部屋は広くて清潔でした。鉱泉を引いた風呂で山の汗を流し、夕食。料理もなかなか美味しかったです。部屋に帰って22時まで駄弁りながらまた飲み、風の音を気にしながらもぐっすり眠りました。(Photo by Maru-san)