12日の午後、日本共産党の笠井亮議員は、安倍首相の靖国参拝問題を取り上げ、安倍首相の政治姿勢を質しました。 この問題は、1月29日の衆院本会議の代表質問で志位委員長が取り上げました。
志位委員長は、代表質問で靖国神社がどいう施設であるかを改めて明らかにしました。
「靖国神社は、戦争中は、国民を戦場に動員する道具とされた神社でありました。 この神社は現在も、日本軍国主義による侵略戦争を、『自存自衛の正義のたたかい』『アジア解放の戦争』と美化し、宣伝することを存在意義とする特殊な施設となっています。 侵略戦争を引き起こした罪に問われたA級戦犯が、連合軍による一方的な裁判で濡れ衣を着せられた犠牲者として合祀されています」
「この施設に総理が参拝することは、総理がどのような意図をもっているかにかかわりなく、侵略戦争を肯定・美化する立場に自らの身を置くことを世界に向って宣言することにほかなりません」
「日本共産党は、侵略戦争と植民地支配に命がけで反対を貫いた党として、歴史問題での逆流を日本の政治から一掃するために全力をあげてたたかう決意」を表明しました。
笠井議員は、12日の質問で、「靖国神社 遊就館」のパンフレットを示し、安倍首相の靖国神社に対する認識を質しました。 安倍首相は、「宗教法人の考え、歴史観にコメントすべきではない。 (参拝で)『不戦の誓い』をした」と答弁し、「首相は靖国神社の主張が『間違っている』と絶対に認めようとしませんでした」
以下、「しんぶん赤旗」13日付より、
「笠井 首相の参拝は戦後の政府見解を崩し、侵略戦争を肯定・美化する立場に身を置くことを世界に宣言することになる。 そういう認識はあるか」
「首相 そういう認識はない。 政治の場では、歴史に謙虚でないといけない」
「笠井 『正しい戦争だった』という靖国神社に『間違っている』と言わずに参拝するのは『謙虚』ではない証拠だ。 靖国神社は『不戦の誓い』に最もふさわしくない場所だ。 政府の公式の立場と正反対の主張をするところに『国のリーダー』が参拝するから国内外から批判されるのだ」
笠井議員は、東京裁判とともに、ポツダム宣言を受け入れ、サンフランシスコ条約を結び、国連に加盟し、国際社会に復帰したのが、”戦後の出発点”だと強調。 戦争中は、国民を不正不義の侵略戦争に動員し、戦後は、その侵略戦争を正しかったと肯定・美化する施設に参拝するリーダーが『世界のどこにいるか』とただしました」
安倍首相の靖国参拝問題は、安倍違憲・暴走政治の”根源的問題”ではないでしょうか。 この問題に憲法を掲げて正面から対決できる政党は日本共産党をおいてほかに見当たりません。
昨日の笠井質問の場面を視聴していて、質問開始当初はざわついていた議場が、質問が進むほどに静寂になっていった状況は、自民党と言えども、「安倍首相の異常性」を認めざるを得ないことを反映していたように感じました。