じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

ドラマ「都庁爆破」

2019-01-30 23:54:30 | Weblog
★ ドラマ「都庁爆破」を観た。2018年のTBS新春ドラマだという。

★ 国際テロ集団が都庁を占拠し、政府に要求を突き付けてくる。都庁の一部は爆破され、庁舎内には人質が・・・。たまたま家族が都庁を訪れていた元自衛官(爆発物処理の誤爆により部下を失い、PTSDになっている)と国防総省のエリート職員(何か訳あり)がテロ組織と戦う。

★ 化学兵器によるテロも迫っている。

★ 日本版「ダイハード」といったところか。多額の予算があれば映画にもなりそうな作品だが、テレビドラマとしては、これが精いっぱいというところか。吉川晃司さんが格好良かった。

★ 東京都知事が大池由紀子と、どこかで聞いたような名前で、また「オウム」や「アルカイダ」に似た名前も出てくる。内閣総理大臣は結構悪意をもって描かれているせいか、実在の総理とはかけ離れた名前になっている。(原作の時代で言えば小泉純一郎か、東京都知事のように2018年に合わせれば安倍晋三だけれど)

★ 屋上の人質がどうやって救出されたのかわからなかった。見過ごしたかな。そう言えば「ダイハード」でも人質は屋上で待機させられていたなぁ。
コメント

ヘッセ「少年の日の思い出」

2019-01-30 20:59:43 | Weblog
★ 中学1年生の教科書に載っていたので、ヘルマン・ヘッセの「少年の日の思い出」(高橋健二訳)を読んだ。

★ ある日の夕方、「私」は客から彼の少年の日の思い出を告白される。

★ 蝶の収集に熱中した少年時代。隣家の少年が珍しい蝶を採集したというのでこっそり見に行った。見ているうちに奪いたい衝動にかられ彼は盗みをはたらいた。人の気配を感じあわててその蝶をポケットに隠したために、それは台無しになってしまった。自らの行いを恥じそのことを母に告白すると、母は、隣家の少年に謝罪すべきだという。彼は少年に説明を試みるが・・・。

★ 「一度起きたことは、もう償いのできないものだ」

★ そのことを悟った彼は、自らの収集物、まさに彼のとっては何物にも代えがたい宝物を破壊した。

★ 「即自」「対自」といった概念を説いたのはヘーゲルだっただろうか。「即自」的に生きていた少年が、他と交流し、アイデンティティーの危機に直面する。それを乗り越え、再び自己の主体性を形成し「対自」的に生きていく。少年が青年へと成長する過程だ。

★ この客の少年の日の苦い思い出はまさにこの転機となるイベントだったのかも知れない。

★ 今は虫嫌いの子どもが多いから(学習帳の表紙から昆虫が消える時代だから)、バラバラになった蝶を想像するのは少々気味が悪いかも。今の子は「ポケモン」でバーチャルな体験をしているようだが、私の若い頃は、カブトムシやクワガタムシを捕るのに熱中したものだ。小学生の間、あれほど熱中していた採集熱が、うそのように冷めていったのを思い出した。

★ あれはいったい何だったんだろうか。

★ 中学生向けに掲載されているが、老いて読めばこそまた違った味わいがある。
コメント