じゅくせんのつぶやき

日々の生活の中で感じた事をつぶやきます。

田口ランディ「青い峰」

2019-01-04 22:15:40 | Weblog
☆ 田口ランディさんの作品集「富士山」(文春文庫)から「青い峰」を読んだ。

☆ 最初は「コンビニ人間」的な作品かなと思って読み進める。コミュニケーション障がいの青年が主人公かと。ところが途中でテイストが急変する。富士山、グルと言えばあのカルト集団だ。主人公はその施設で修行をしていた。

☆ やがては家業の病院を継ぐため、医師を目指していた主人公。ところが解剖で死者と対面したあたりから、心は揺れ出す。彼はその動揺をヨガの修行で埋め合わせようとする。

☆ 肉体とは何か、精神もエネルギーではないか。この辺りから暗い淵に陥ってしまう。

☆ なんとか教団から救出され、社会復帰のリハビリとして始めたコンビニ勤務。コンビニ強盗、同僚の女性との関係を通して話は進む。

☆ 富士山ていったい何なんだろうか。興味深い作品だが、私にとって消化するのが難しい。じわじわくるのだろうか。
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向田邦子「眠る盃」

2019-01-04 20:35:02 | Weblog
☆ 向田邦子さんの「眠る盃」(講談社文庫)から表題作を読んだ。短いエッセイ。

☆ 「荒城の月」の一節、「めぐる盃」を「眠る盃」と覚えてしまったという。

☆ こういうことはよくある。私は「ふるさと」の「うさぎ追いし」は、ウサギを食べたのかと思ったし、「もみじ」の「濃いも薄いも」は「小芋、うす芋」という芋があるのか思ったものだ。「どんぐりころころ」は「どんぶりこ」とお池にはまったんだったかな。それを「どんぐりこ」と思ってしまったり。

☆ 思い込みって結構あるかも。
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NHK「100分de石ノ森章太郎」

2019-01-04 15:02:32 | Weblog
☆ NHK「100分de石ノ森章太郎」を観た。いつもながらなかなか深い論議だった。

☆ 番組では「さるとびエッちゃん」「サイボーグ009」「幻魔大戦」「佐武と市捕物控」「仮面ライダー」などが紹介されていた。

☆ 私の時代は何といってもアニメの「サイボーグ007」。あまり深い意味は考えなかったが、特殊能力をもった改造人間の活躍が魅力的だった。多くの編を重ね、多くが未完に終わったというが、それだけに読者が語るべきことも多いのだろう。

☆ 残留思念、文化遺伝子と言った考え方面白かった。
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アップル・ショック

2019-01-04 09:19:15 | Weblog
☆ appleの業績が下方修正されたとかで、市場が荒れている。appleの業績は引き金で、世界経済の先行き不安が根底にはあるようだ。

☆ GAFAの一角が不振ということで、さてこれからの見通しはどうだろうか。市場は弱肉強食。何かが衰えれば他がとってかわればよいのだが、企業が巨大化しすぎて、そう簡単にはいかないか。

☆ 巨大化しすぎた恐竜は案外もろく絶滅する。恐竜が滅んで小回りの利く哺乳類が進化したように、あらたな企業が育つのだろうか。多様性は生物が自然界から学んだ生存の知恵かもしれない。モノカルチャーはリスクが大きい。多様化と分散。それがリスク回避になるかも。

☆ 2019年は波乱の幕開けだ。
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ひらめきの極意

2019-01-04 01:08:12 | Weblog
☆ NHK「人体」を見ていると脳の特集を組んでいた。その中で「ひらめきの極意」を取り上げていた。

☆ 「ひらめき」は「ぼーっ」とした状態で起こるそうだ。デフォルト・モード・ネットワークというらしい。

☆ 考え抜いて行き詰った時、ふとアイデアがひらめくときがある。そのことかな。

☆ 仏教の禅定や瞑想なども近い状況かも。
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NHK「欲望の資本主義2019」

2019-01-04 00:12:18 | Weblog
☆ NHK-BS1スペシャル「欲望の資本主義2019」を観た。年明け早々、とても良い勉強になった。

☆ 資本主義の今と未来について考えさせられた。1980年代、イギリスのサッチャー首相やアメリカのレーガン大統領が推進した新自由主義、その理論的背景になったのがハイエクの経済学。ケインズと比較しながら、市場経済のあり方はどうあるべきか、規制を緩和し「自由」に委ねるべきか、国家が積極的に関与すべきなのか。

☆ 現代がGAFAの時代であるというのは興味深かった。geogle、amazon、facebook、apple。ネット社会の花形だ。geogleを「神」、amazonを「消費」、facebookを「愛」、appleを「セックス」と象徴化するところが面白かった。

☆ 仮想通貨についても考えさせられた。資本主義が世界を網羅し、現実世界ではもはやフロンティアはなくなった。資本主義は仮想現実の世界に活路を見出そうとしているようだ。経済活動が国境を越え、中央政府がコントロールできない時代、新たなパラダイムの芽生えとも見れるが、資本主義の断末魔のようにも思えた。

☆ すべては番組のタイトルが示すように「欲望」がキーになりそうだ。

☆ マルクス流に言えば、現象形態である商品には使用価値と交換価値があり、それは労働によって創造される。価値を更に掘り下げればそれはヒトの欲望の表現方法ともいえる。資本主義は「欲望」を糧にして発展してきたと言える。封建制度や神の支配から解放されたヒトの習性によく適したシステムと言える。ただ欲望は絶えず刺激され暴走する。この悪循環とどう付き合うか。また格差の問題。

☆ 農業革命、産業革命、そして情報革命。社会が大きく変化している。今、私たちはどの地点にいるのか、何を目指しているのか。とても良い番組だった。
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