NHKに錦の御旗

☆　「悪法も法なり」というが、NHK受信料について最高裁の判決が出た。

☆　受信料の徴収は合憲であり、テレビを設置した時から支払い義務が生じるというもの。

☆　司法としては、放送法が憲法に違反しているかどうかを審判するのだから、合法的に成立した放送法が違憲でないというのは当然と言えば当然の結果だ。

☆　結局、立法府の問題として、放送法を変えない限り支払い義務はやむを得ないということだろう。

☆　ところで、これでNHKは錦の御旗を手にしたわけだ。JASRACのように積極的に徴収に動くのだろうね。現在、徴収率は７５％あまりということだから、残る２５％の人々はテレビ設置時期にさかのぼって請求されることになるのか。時効が５年としても１０万円以上になりそうだ。

☆　真面目に支払っている人から見れば、これで公平だということだが、何かひっかかるものだある。NHKの経営努力は適切か、受信料は高くないか、NHK利権に群がる企業や個人はいないのかなど気にかかる。税金並みに受信料を徴収されるのだから、視聴者はもっと批判的であっても良いだろう。

☆　ニュースや緊急放送はやむをえないとして、娯楽やスポーツ番組まで公共放送で流す必要があるのか。ペイ・パー・ビューでも良いのではないか、と思った。

中東不安

☆　中東がきな臭い。アメリカがエルサレムをイスラエルの首都と認めたことが原因らしい。ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も関係のない人間から見れば、どうでもよいようなことだが、信仰篤い人々にとっては許し難いようだ。

☆　アメリカは朝鮮半島と中東の２つの危機に直面する。さっそくマーケットは反応して、日経平均株価は大きく下がっている。中東は石油が絡むだけに、アメリカの軸足はそちらに傾きそうだ。

☆　サウジアラビアの政変も気になる。

「ノーキッズ」税

☆　政府は年収８００万円以上の会社員の増税を決めた。年収９００万円で年３万円、１０００万で６万円程度の増税になるという。

☆　年収１０００万円というと中流の上というところか。生活に困る層ではないが、増税は誰しも嬉しくはない。選挙前には虹色の公約が躍っていたが、選挙が終わっての負担増はいつものこと。

☆　ところで今回の増税の特徴は、子育てしている人は増税から除外されるということだ。「独身税」あるいは「ノーキッズ税」とも言えようか。

☆　かつて「独身貴族」や「DINKs」という言葉が流行った。自由に自分のお金を使える「優雅な」人々だが、この人々もいささか財布の紐がきつくなりそうだ。心配なのは、消費の冷え込みと彼らの老後資金だ。

☆　教育無償化の流れ。誰が負担するかが争点だ。