卍の城物語

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耳鳴り/チャットモンチー

2011-02-17 22:38:29 | ロック
当ブログはチャットモンチーファンブログです。

チャットモンチーの記念すべき1stアルバム「耳鳴り」について書いたことないので、4thアルバムがリリースされる前に今一度振り返ってみようと思います。


05年に彗星の如く現われたガールズバンド・チャットモンチー。
ミニアルバム「chatmonchy has come」をリリースした後、二枚のシングルもリリースし、そして06年7月フルアルバムの本作をリリースしたわけである。

代表的な曲を何曲かピックアップしてレビューしてみましょう。


1. 東京ハチミツオーケストラ
アッコ作詞。
田舎から東京へ出てきた人間は何を思うのか?
夢から現実へ、実生活の為に働かなきゃならん。
チャットモンチーももちろん、自分たちの音楽をより多くの人たちに聴いてもらう為に徳島から東京へやってきたわけだ。
そんなリアルタイムな上京ソングです。

4. ハナノユメ(ALBUM Mix)
クミコ作詞。
デビューミニアルバム「chatmonchy has come」のリードトラックを新たにミックスして本アルバムにも収録している。が、何故かこのミックスがイマイチなんだよな・・・。
ベースをより強調したり、音がよりソリッドに聴こえるようにしてるのかもしれんけど感覚的に悪くなっている気がする。
「chatmonchy has come」収録版の方がもっとポップだし、曲のイメージからしてもポップな方が良いのに。
しかしながらこの曲は未だにチャットモンチーの代表曲なのは言うまでも無い。

5. どなる、でんわ、どしゃぶり
えっちゃん作詞。
チャットの全ての曲の中でも5本の指に入る名曲だと思う。
なんじゃー、このラウドさ!女子が出す音とは思えん。
しかもこの曲はギターを重ねてないから真の実力を見せている。
チャットモンチーの真価はハードロックにあり!

8. 恋の煙(ALBUM Mix)
アッコ作詞。
記念すべきチャットの1stシングルである。
これをリアルタイムで聴いた人は幸運である。
なんじゃー、このオルタナティヴさ!しかもメロディアス!
新しいロックの夜明けを告げる曲である。

9. 恋愛スピリッツ
えっちゃん作詞。
アカペラパートから一気に大爆発!
ほぼ2コードで進行していくのに、これを歌唱の抑揚や演奏パターンで単調に陥らないで、ここまでエモーショナルな曲にするのはよほどの音楽センスがないと無理です。
しかしこれをシングルにするか!?と思うところではありますが。
プロデューサー・いしわたり淳治好みの初期スーパーカーを彷彿とさせるシンプルなギターロックである。
はっきり言えばライヴ曲だと言える。

13. ひとりだけ
えっちゃん作詞。
アルバムを締め括るに相応しい名曲。
えっちゃんのワウペダルが唸ってるます!クミコのドラムの爆裂っぷりも見事だし。
この曲ばかりはオーバーダブがやはり気持ちいい。
ライヴだとギター一本だから音が物足りなくなっちゃうんだよね。
でもえっちゃん作詞曲らしいエモーショナルな曲は未だに人気曲である。


ミニアルバム「chatmonchy has come」が主にポップな曲が選曲されたのに対し、本作はハードロック、オルタナティヴロックを中心としたソリッドな曲が多く収録されている。
これは完全に狙っている戦略だとは思う。
既存のガールズバンドとは一線を画しているチャットモンチーのフルアルバムだとのテーマが設けられているのでしょう。
しかしながら選曲が一辺倒になっている感もあり、アルバムのバランスが良いとは決していえない。
現在に於いてはライヴでやらない曲も多いし、その理由は明らかなので仕方ない。

だが、当時正真正銘のガールズロックバンドが世に出た事は画期的だったし、ロックの新しい時代を牽引していくバンドとして注目されたのは言うまでも無い。

自分はチャットモンチーの名前はデビューから知ってたが、ちゃんと聴いたのは「シャングリラ」からなので、このアルバムはリアルタイムではない。
リリース当時に聴いてたらまた印象は違うものになってただろうが、リリースしてから1年ほど後に聴いたのが、ファンとしては悔やまれる。

今のチャットモンチーの活躍をみれば、本作の重要さを感じることが出来る内容だ。

現在のロックシーンに女の存在を抜いて語れないが、チャットモンチーがいなかったら日本のロック界は面白みに欠けたシーンであったろうなと実に思うのである。

オススメ度(ロック評価)・☆☆☆