見もの・読みもの日記

興味をひかれた図書、Webサイト、展覧会などを紹介。

肥前早春紀行(3):長崎ランタンフェスティバルの夜、他

2009-02-11 08:44:47 | 行ったもの(美術館・見仏)
○長崎:眼鏡橋~中央公園、長崎歴史文化博物館

 気がつけば、とっぷり日暮れた長崎の町のあちこちに、光のタワーのような巨大ランタンオブジェが忽然と現れる。いや、昼間からそこに立ってはいたのだけれど…。



 川沿いに吊るされたランタンの列が水面に映り、光の輪の中を鯉が悠然と泳いでいく。かつて、中国雲南省の麗江でも、ベトナムのホイアンでも、こんなふうにランタンで新年を祝う人たちを見た。共通するのは、どの街も中心部を川や水路が巡っていたこと。水の豊富な町だから、火のお祭りができるのだろう。ああ、日本って東アジア文化圏の一員なんだなあ、と実感する。写真の眼鏡橋も、唐僧と中国人技術者たちが架けたものだという。



 終着点は中央公園。やっぱり、私の一番のお気に入りオブジェは孫悟空である。夜空を背景に見栄を切る姿がカッコイイ!



 さて、2日目(日曜日)。佐賀の県立美術館(後述)を見て、再び長崎に戻り、少し時間があったので、強行軍を承知で、歴史文化博物館を見に行く。予想よりずっと大規模な施設で、びっくり。体験型のアトラクションが数多く提供されていて、子どもたちが楽しそうだった。中高年には、ちょっとごちゃごちゃし過ぎて、落ち着かない。導線がはっきりしないので、美術・工芸の部屋を見逃してしまった。

 ここでも「長崎→オランダ」という連想が、もはや過去のものであることを感じさせた。歴史文化展示ゾーンでは「中国との交流」が「オランダとの交流」と同規模で扱われ、さらに「朝鮮との交流」にも目配りされている。唐通事の会所はここにあったのか、とか、阿蘭陀通詞・吉雄耕牛の家はこのへんか、という調子で、現代の市街図との対比が興味深い。次回は、まずこの博物館で十分予習をしてから、街を歩き始めよう。
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