前々回のブログ「・・先入観は罪、固定観念は悪」からの続きです。
さて、毎日が「音楽&オーディオ」三昧、そして読書三昧などのやりたい放題・・、今こそ我が人生のうちでいちばん充実しているときかもしれない(笑)。
とりわけオーディオって最高の趣味だよなあ・・、何しろ誰に迷惑をかけるでもなし、命令されるわけでもなし、肝心の本人がそれでいいと思えばそれで罷(まか)り通るのだから、自由度満点~。
そして、こういう唯我独尊に満ちた作業工程を とくとく と紹介する・・、これも本人にとっては大きな喜びになっておりますぞ(笑)。
で、すべてはこの画像が出発点となった。
さっそく、スピーカー「AXIOM80」の(以下「80」)熱心な愛好者「H」(神戸市)さんから、貴重なご提言があった。
1 「80」のSPケーブルにオイル・コンデンサーを挿入して低音域の一部をローカットする
2 そのローカットした低音域を補完するために「PL100」の低音域を活用する。
まったくこれまでの先入観や固定観念を覆す画期的なご提言だったが、これは十分やってみる価値があるとピ~ンときたねえ~(笑)。
その理由はといえば・・、
まず1の件については、オイル・コンデンサーを使うというところに意味がある。
実は過去に「80」の最低音域をローカットするために老舗の「ムンドルフ」(ドイツ)からわざわざ「40μF(マイクロ・ファラッド)」のフィルムコンデンサーを購入して試してみたことがあるが、これがサッパリで「これはアカン・・」すっかり音が変質してしまった。
しかし、オイル・コンデンサーならもしかして違った結果になるかもしれない・・、そこで手持ちの「22μF」と「10μF」の二つをパラって「32μF」として使うことにした。
これで、どのくらいの周波数の低音域をローカットできるかというと、「周波数早見計算表」によって、「80」のインピーダンスは15Ω、コンデンサーは「32μF」を公式に当てはめると「331ヘルツ」となる。
で、「331×1/2=165ヘルツ」まで「ー6db」の減衰となるわけだが、まあいい線かなあ・・。
次に、低音域に使う「PL100」について・・、カタログの上ではクロスオーバーが2800ヘルツになっているのでこのままでは使えない。
そこで有り合わせのムンドルフのコイル「6.8mh(ミリヘンリー)」を使ってハイカットしてみよう。
PL100のインピーダンスは4Ω、コイルの値は「6.8」を例によって公式に当てはめてみると、およそ「100ヘルツ」でハイカット出来る計算になる。
これで、両方のスピーカーの周波数マッチングは計算上では合格範囲になっているはずだけど、実際に聴いてみないと何とも言えない・・。
「百聞は一見に如かず」なので、見た目がゴチャゴチャしている「ネットワーク」の楽屋裏を公開しよう。慣れない人には複雑怪奇だと思いますよ~(笑)
そして、「PL100」の低インピーダンス(4Ω)と低能率(88db)に対抗するために駆動するアンプには仲間から借りているTRアンプを活用することとなった。
中高音域の倍音成分の表現力にいつも不満がつきまとう「TRアンプ」だが、100ヘルツ以下なら問題が無いはずというか、真空管アンプよりもGOODかもしれない。
さあ・・、いよいよ音出しである。計算上がどうであれ結果がすべての世界である。
そして、これは・・と思わず絶句した!
何というバランスの取れた音だろう・・、「80」の素早い音速スピードに釣り合うユニットなんてそうそうあるはずが無いのだが、「PL100」の口径10cmほどの練りに練られたユニットはいっさい負けてなかった。
見かけによらずローエンドまでよく伸びた深々とした低音が出るのには驚いた、これなら大型スピーカーに負けてないし「ワーグナー」が楽々と聴ける・・、さすがに「定価50万円」の近代的なスピーカーだけのことはある。
オークションで格安で手に入れたのだが、これでようやく愁眉が開いたことになる(笑)。
それに懸念していたオイルコンデンサーによる「80」の音の変質だが、聴感上ではまったく違和感が無かったのもうれしい悲鳴~。
Hさん、どうもありがとう・・、「80」に新しいアプローチをすることが出来たし 結果オーライ でしたよ!
しかし、しばらく聞いているうちに妙なことが心配になってきた・・、このところ日本では地震が多発しているんだよねえ・・。
かなりの揺れが襲ってきたときに貴重な「80」が落っこちなければいいが・・、そこで次のように編成してみた。
これなら大いに安定性が増すし、口径20cmの低音(インピーダンス8オームなのでハイカット200ヘルツとなる)も試せる・・。
興味津々で耳を澄ますと・・・、
以下、続く。
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