「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

ベストの組み合わせ

2017年04月20日 | オーディオ談義

前回からの続きです。

Mさん(大分市)からお借りしたプリアンプ3台は我が家のシステムに大きな波紋を呼び起こした。

何しろ我が家のパワーアンプ3台、スピーカー4系統の混戦模様のシステム群に新たにプリアンプが3台入って来るのだから組み合わせが無数にあってベストの組み合わせを探すのがたいへん!

オーディオ三昧もいいが、行き過ぎて偏執狂になってしまっては元も子もないと我ながら心配するほどの恵まれ過ぎた状態だ(笑)。

そういえば去る3月中旬に娘(福岡市)が新しいマンションに引っ越すというので3泊4日の日程で加勢に行ったが「お父さんは何回も同じことを言うようになったね。ちょっとオーディオのやり過ぎじゃない。もっと、ほかの趣味も見つけたらどうお~。」
と無慈悲なことを言われてしまった。

オイラから「音楽とオーディオ」を取ったら何も残らないぞ~(笑)。

それはさておき、こういう大混戦の状態から抜け出すためには他人の手を借りるに限る。
先週の15日(土)にYさん(別府市)に来ていただいて試聴会を開いた。

音というのは個人ごとにフィルターがあるので、こういう混戦状態のときは他人の感覚を加えることでより公平な判断が出来ようというものだ。とはいっても、自分の耳にあまり信用を置いてないというのもあるのだが(笑)。

すると想像したとおり複雑に絡み合った糸が快刀乱麻のように見事に解決した。

次から次に機器をとっかえひっかえの試聴会だったが、Yさんのご意見が大いに参考になったし、それについ最近新たに導入した3系統の切り換えが出来る「アンプ+スピーカー」のセレクターが大活躍。こういうときに絶大な威力を発揮したのでまったく導入のタイミングが良かった(笑)。

重要な試聴結果といえども、つい忘れてしまいがちなので後日のためにメモしておこう。

 お借りしたプリアンプ3台のうちTRアンプの2台は少し「TR臭さ」があった。好き好きだろうが、どうせならプリもパワーも真空管アンプで統一した方がいいようだ。

 3台のプリアンプの中では改造された「クリスキット」(真空管式)がベストだった。我が家で現用中の「大西式プリ」よりもさらに情報量が多かった。とりわけ中高音域の繊細さ、透明感が際立っていたがとても40年ほど前の製品とは思えなかった。

 この際とばかりCDトランスポート2台の聴き比べも行った。dCSの「ヴェルディ・ラ・スカラ」とソニーの「555ES」だが、いずれもSACDの再生が可能の代物だが、dCSの方が比較にならない程優っていた。音のクリヤーさが断然違う。ま、お値段の差からすると当たり前の話だが何とも面白くない結果に終わった。

どうやらデジタル系の機器はお値段と性能が見事に比例しており両者の逆転現象はとうてい無理のようで、「柔よく剛を制す」の痛快さが味わえないのは残念。

 同じことがDAコンバーターにも通用する。dCSの「エルガー プラス」とワディアの「27ixVer.3.0」との比較をしてみたが、悲しいくらいに前者の方がすべての面で上回っていた。なにも比較しなければワディアも十分聴けるのだが・・・。

というわけで、最終的に我が家のベストの組み合わせは次のようになった。

CDトランスポート「ヴェルディ・ラ・スカラ」(dCS) → DAコンバーター「エルガー プラス」(dCS) → プリアンプ「クリスキット」(改造分) → パワーアンプ「171シングル」(トリタンフィラメント仕様:インターステージトランス入り) → スピーカー「AXIOM80」(最初期版)

なお、テスト盤として使ったのはYさんが持参された珍しいCD盤だった。

          

同じ曲目を収録したCD盤が2枚あって、片方は普通のCD、もう片方は「UHQCD」(Ultimate High Guality CD)といって、CD盤の材質が違っており、メーカーによるとあのクリスタルディスクに迫る音質らしい。

近年、CDの売り上げが減少の一途を辿っているがメーカー側もこの状況を打開しようとあの手この手で復活を試みているようでパソコンオーディオに馴染めない自分にとってはとてもいい傾向だ。

それはそれとして、とても意地悪なYさんがいきなりテストをすると言って、ブラインドで両方のCDを鳴らして「ハイ、どちらがいい音でしたか?」と尋ねるので、「こちらの方がいいです。」といって結果を訊いたところ、何と普通のCDの方だった。

赤っ恥をかいたわけだが、それほど自分の耳は退化しておりあまり当てにならない!(笑)

さて本題に戻ってお借りしたプリアンプの内ベストだった「クリスキット」である。我が家の中枢的な存在となった暁にはもう簡単に手放すわけにはいかない。難点はノイズが出がちなアンプとのことで独自の改造を施してあるのが功を奏しているようだ。

          

Mさんとの残留交渉や如何に、ヤレヤレ(笑)。
 


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