赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

新作ぞくぞく

2018-11-13 06:21:49 | その他
新作ぞくぞくと書きましたが、わたしのかいた新作がぞくぞくと出るわけではありません。
友だちや仲間の本がぞくぞくとでています。

まず、青海美砂さん。教科書に書かれたかった戦争『ラケットはつくれない、もうつくれない』

戦時下、下町職人の記憶 とあります。ご自身のお父様、お兄様のことをもとに書かれたフィクションだそうです。
戦争のとき、ラケットをつくっていた工場でも、銃にかかわる部品をつくれといわれ、苦しみます。人を殺すものをつくるというのは、つらいものがありますよね。

戦争のない世界への願いがこめられた一作。第15回長編児童文学新人賞の佳作になられた作品を改稿してものだそうです。
作者の青海さんは季節風やひまわり時計という同人で長く、志をもって書かれてきた人です。そういう方のものが一冊になったこと、とても喜ばしくうれしいです。

今も世界をみわたせば、戦争のようなことがおこっています。軍事産業は伸びているとも聞きます。
そんな折り、平和がなによりも尊いということをつたえる作品、子どもたちに手渡ってほしいと思います。

また、まったく違って楽しい童話『クルルちゃんとコロロちゃん』出版ワークス

「なみきビブリオバトルシリーズ」で、ご一緒した松本聰美さんも新作をだされました。
これは斬新でアイディア満載。算数が楽しくなる童話とありますが、そのとおり。
ふたりのてのひらをひろげた長さがあわせて30センチ。そこからいろんなものをはかっていきます。
はかって、はかって、そしてふたりは・・・・・・

語り口が作者の人柄そのもの、やわらかくて、あたたかくて、とてもいいです。
そして、編集者さんのアイディアも満載。とくに帯の裏側にまで、しかけが!

平澤朋子さんのどこか無国籍のようなほのぼのした、童話らしい絵がまた、お話とよくあっています。
これをよんだら、いろんなところをはかりたくなるでしょう。そこから算数の芽がうまれくるかも!

いろんなことを知っていくのは、楽しいんだよ! そんな声がきこえてくるような本。
好奇心いっぱいの小学生にぴったりです。

最後に、高橋秀雄さんがご自身のブログで拙著『落語ねこ』を紹介してくれました。よく書いていただいて、ありがたいです。
今日その高橋秀雄さんたち、元会報部の合評会。
みんなの作品がすごいよ~~。