赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

『アサギをよぶ声』

2013-06-27 18:30:41 | 日記
be子どもと本の勉強会でご一緒の森川成美さんが2冊目の単著を出版をされました。読み応えがあるファンタジーです。『アサギをよぶ声』偕成社。スカイエマさんの表紙の装丁が目をひきます。

 古代の異世界を舞台にした物語りは、12歳になると、女の子は女屋に男の子は男屋にはいるという設定で、その男子の中でも選ばれたものが戦士となれるそうです。
 主人公アサギは、女の子ながら戦士になろうとするのですが・・・・。
設定もおもしろいですが、弓をつくる所が、とても丁寧に書かれていて感心しました。鹿の角で鏃をつくったり、鷲の尾羽をとったりと、実際に古代に行ったことがあるかのように細かく丁寧に書かれています。
 文章も読みやすく、アサギははたして戦士になれるのだろうかと、一気にページをめくっていきました。

 動きもあり、比喩も的確で、文章も素直で安定しています。
アサギは、落ち着いていて、回りをよく観察する、頭のいい主人公。慎重に粘り強く弓をならっていきます。こうと思ったらがんばって道を開いていく所は、作者の森川さんと似ているようにも思いました。
これからのアサギも読みたくなるような終わり方でした。きっと二巻目に続くのでしょう。これからの活躍が楽しみです。

そして、明日は、出版を祝う会がおこなわれます。たくさんの方が森川さんの出版を祝うために集まるそうです。季節風のメンバーなので、その方々も多くいらっしゃるよう。わたしも、同じ勉強会の縁で、参加させてもらいます。

初出版のパーティは、いつまでも心に残り、作家をささえてくれたりします。
わたしもパソコンの横には、ももたろうと鬼ヶ島の先生方で集まってくれた初出版のお祝いの時の写真が飾ってあります。子どもはまだ、小学生でした。下の娘なんか、写真撮影の時は、眠くなって、まぶたが閉じてしまっています。
こんな時もあったんだなーー。大切な思い出のひとこまです。