赤羽じゅんこの三日坊主日記

絵本と童話の本棚
日々のあれこれと、読んだ本のことなど書いていきます。

竜が呼んだ娘

2013-05-20 17:31:32 | 日記
ひさしぶりにファンタジーらしい、力強い作品を読みました。柏葉幸子さんの『竜が呼んだ娘』朝日小学生新聞社です。

連載作品を単行本にしたものらしいのですが、とにかく設定からぐいぐい興味がひかれました。断崖にかこまれて、竜に呼ばれないと出られない村にそだった娘ミア。呼ばれた先は、すすり泣きしか聞こえない、姿の見えない魔女の住む王宮。
いろんな複線をたくみにかくして、物語は複雑なのですが、まっすぐ力強くすすんでいるので、ぐいぐい読みすすめられます。
宮崎駿監督が若かったら映画にしてほしいと思う作品。空を飛ぶ場面があるから、きっとアニメになったらどんなにか美しいことでしょう。

いいファンタジーを呼んだ後は、心の奥底をゆすぶられたような感覚になります。近頃、日本のファンタジーではなかなか出会えない、スケールの大きさと明るさでした。(わたしが読んでないだけかもしれないですが)
柏葉さん、ベテランなのに衰えることのない筆のタッチに脱帽です。
ますますファンタジーの世界を広げていって、すごいなーと思いました。

さて週末、晴天の土曜日、深大寺植物園の薔薇フェスタに行ってきました。主人の両親と一緒です。薔薇がさかりとあって、すごい人出。
ちょうど見頃だった薔薇は、本当にみごとです。
わたしは、花を見るのが好きなので、いつか薔薇にかこまれた王宮の話などを書きたいと思いました。ほんと、いつになるかはわかりませんが……。