先月「サーバーは無国籍」を書いたが、今月13~15日のしんぶん赤旗の経済欄に「LINEと国境」という記事が掲載された。
建設関係の重層的構造より、もっと複雑になっている。
4月13日付赤旗より
情報産業研究者の高野嘉史さんの寄稿だが、LINEは国境がなく、委託の委託の・・・と外からはわからない。
韓国、中国、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナムなど、多くの国とネットでつながっている。
サーバーはどこにあるのか?
サーバーに個人情報が入ると必ずバックアップにも記録される。いったん海外に個人情報が出れば、その行く先はまったくわからないし、どこに保存されているのかも不明。
そして各国の法律は違う。
中国の「国家情報法」は、当局から情報を求められば企業側が拒めない仕組みという。
話題のGAFA(ガーファ、Google,Amazon,Facebook,Apple)は、もっとたくさんの国にまたがっている。
なぜ多国籍になるのか。韓国などのデータセンターに保管した理由は「リーズナブル(安上がり)だったから」とLINE社の幹部は述べている。
新自由主義な「委託」である。
いま国会でデジタル庁設置の法案がかかっているが、その母体の内閣官房IT総合戦略室には、LINE社、ヤフー、ソフトバンクなどの社員がて勤務している。
そういえば、NSAのスノーデン氏はアメリカのコンピューター会社デルの社員として来日していた。(驚、怖・・・)
独占禁止法をはじめ、法整備がまったく追いついていない。
「デジタル法案」は、逆行すらしてしまうのではないか。
いったん止まる勇気を。