呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

蔵王山麓暮らしのオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

「加賀屋」はオヤジの憩う店!

2006-04-23 | 食べ物・お酒の話
♪「加賀屋・東京駅前店」
久しぶりに「加賀屋」に行った。相変わらずオジサン達でいっぱい。60~70人は入る店だが、そのうち女性客は2~3人しかいなかった。
今日はホッピー。ホッピーは「低カロリー、ノンプリン体」で、オジサン達に大人気だ。父さんが学生の頃は、焼酎はまだブーム前。ホッピーなんて肉体労働者の呑む、安いけど強い酒と言うイメージしかなかったけれど、最近はイメチェンに成功したな。確か今の社長の一人娘が広報・企画をやっていろいろ創意工夫して人気が出てきたらしい。この人、父さんより一回り若くて、以前は旅行代理店などに勤務していたが、父親に「うちの会社で仕事するか?」と言われ、一念発起したんだって。女性ならではの新感覚でホッピーのイメチェンに取り組み、大成功したようだ。3代目社長の筆頭候補らしいよ。たいしたもんだね。
ホッピーを呑む時の注文の仕方って知ってる?焼酎と氷を「中」、焼酎を割るホッピーを「外」と区別し、一杯呑み終わってホッピーが壜に残っている時は「中ちょうだい!」と頼む。そうすると焼酎に氷をぶち込んだ奴をジョッキに入れてくれる。逆に焼酎が濃い時は「外をちょうだい!」と注文するんだよ。
加賀屋は刺身類や煮物・焼き物もあるけれど、やっぱりモツ焼きや煮込みが美味い。ギトギトのモツ焼きを頬張って、ホッピーで流し込む…みたいな図が似合うんだな。でも今日のお通しは、なんと「のれそれ」だったよ。前に一度食べたことがあるけれど、穴子の稚魚のことで珍味だ。三杯酢に紅葉おろしが乗っていて美味かった。どちらかと言うと日本酒に合うな。
今日は会社の進発式の二次会だった。立食でほとんど呑み食いしていなかったけど、やっぱり一軒目として来たい店だな。隣のサラリーマン達と肩をぶつけるように座り、グダグダ会社の悪口を言いながら呑むのも、たまには悪くない。

【本日の呑み物】
ホッピー、中・外を何度かお替りしたのでどの位呑んだか、わからん…

【本日の肴】
のれそれ三杯酢、鰹たたき、スタミナ焼き、揚げシュウマイ
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呑む気父さんの読書感想文・その22「容疑者Xの献身」

2006-04-23 | 本の話
容疑者Xの献身

文藝春秋

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♪「容疑者Xの献身」東野圭吾著 文藝春秋社
期待に鼻の穴を膨らませて、勇んで読んだ。…確かに面白かったよ。でも、う~ん、父さんのあまり好きじゃない「推理小説本格派」に戻ってしまった感じだなぁ。『多彩な作風』が東野圭吾の持ち味、という評価もあるぐらいだからそれでも良いんだろうけれど…。父さんの気に入っていた方向性とはちょっと違ったな。
「推理小説本格派」と言われる作家は、誰も思いつかないようなトリックを駆使して、完全犯罪を組み立てたり、アリバイを作り上げたりする。そしてその謎解きで読者に挑戦し、また読者側も真犯人を突き止めようと一生懸命読む訳だ。でも現代日本の犯罪(特に殺人事件)では、人を殺すのに前もって完全犯罪を仕組んだり、誰にも解けないようなアリバイを仕掛けたりする用意周到な犯人はほとんど存在しない。単純かつ些細な動機で簡単に人を殺してしまう。人の命なんてこれっぽっちも大切に思っていない人間が幾らでもいるんだ。だから「本格推理小説」の世界は、現実世界とあまりにも乖離しているように思えてならない。
もっともこの「容疑者Xの献身」は、単純な謎解き推理小説ではない。犯人の一人(高校教師)は、複雑で屈折した心理の元で犯罪を犯すことになり、読んでいて胸が重苦しくなる。最後の最後に「トリック」が明らかになり、そのことに白けることもなく、「そういうことだったのか!」と感心し、さらに同情心が増すことも事実だ。でも父さんの好きな「白夜行」「秘密」「宿命」「変身」などと比べると、トリックに拘った「本格推理小説」にシフトしたと思えてならない。
東野圭吾の話は、結構救いようがなくて、やるせない内容のものも多いが、最後の1ページ、最後の1行で「救われる」ことが特徴になっている。しかしこの話しの犯人は共犯者(?)の自首で救われたのだろうか。それとも自分の「献身」に対する後悔か。最後の「うおぅうおぅうおぅ…」という獣のような咆哮はどちらを示唆しているのか、判断がつかない。「救い」であることを祈るばかりだ。

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