どれだけの人が絶対的自信というものを持っているだろうか。
自信を持って生きている感じの人ってあまり見かけない。何か頼りなげである。
自信のありそうな人に「どんなことに自信があるか」と尋ねると、「人より〇〇が得意」程度のことで、それでは上には上があるだろうし、それに何か障害が生じて駄目になるなんてことがよくある話である。人と比較の話はとても絶対とはいえない。
絶対といえば信仰を持ち出す人がいるだろう。信仰する神や仏に自分の命だって投げ出す。たいへんな自信というべきであろう。しかし、この絶対ははなはだ主観的なものであり、普遍性がない。キリスト教信者は仏を信じないだろうし、仏教者はキリスト教の神を信じないであろう。
では、何を絶対的自信とすべきなのか。
「自分が今生きている」ということである。
これは何人も否定できないし、普遍的事実なのである。
自分が今生きているという事実は全てに優先するのである。
というのは、あらゆるものは自分が今生きて体験することによって存在することになるからである。体験しない、知らないものは自分にとって存在するものとはならないのである。