
また少し冷たい風の吹く日が続いてますが、三寒四温の最後ぐらいなのでしょうか?
さて今日は過去僕の理想としてきた営業のフォーメーションの話をしたいと思います。最近は単純に商品を売ると言ったビジネスはあまりありませんよね。お客様のニーズを解決するにはいろいろな専門知識を組合わせて最適な解を導き出して商談を進めていくことが必要となってきました。しかも技術やサービスは目まぐるしくなる様なテンポで変わっていきます。そこで一人の営業マンがスーパーマンのように立ち回るのは困難になってきています。そこでお客様の窓口となる営業マンには3種類のサポートが必要になってきます。実は今日お話したかったのは、この3種類のサポートの重要性です。とかく最前線の営業マンの行動ばかりに目が行きがちですが、本当に強い営業はこのサポートがきちっとできているかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。
ではそのサポートとは何でしょうか?まず第一にマネージメントサポートです。これがなかなか難しいのですが、営業マンを引き立てて、ちゃんと主役になるよう演出しなければなりません。ところが数字管理しかできなかったり、自分が主役を演じてしまったりするケースが多いのです。いい時はどんどん営業マンを前に出させ、悪い時は自分を盾にして危機を打開する胎が必要です。
第二は技術サポートです。この一番難しいところはお客様や営業マンに合わせてサポートできるかどうかです。とかく技術者は自分の技術にうぬぼれて自分のペースを強要しがちです。実はこれが最悪となるケースを自分は何回かみてきました。俺があれだけサポートしてやったのにまだ受注がとれないのか?とかそんな簡単なこと自分で調べて答えろとか、たいした技術でもないのに周囲に自分より詳しい人間がいないと尊大になってしまうケースです。技術者は研究者と違って人の役に立つことで存在意義があることを肝に命じておくべきでしょう。
第三はサービス・経理サポートです。この領域の専門家はどこの企業にもいることはいるのですが、ほとんど前線には出てこようとはしません。ここの専門家たちの共通の欠点は確かによく知っているのですが、どうしてそうしたかを知らない点だと思います。知識はいっぱい知っているのに、その源となる考え方を深く追求していないために、説得力に欠けてしまうことがお客様等の不満をくすぶらせてしまう結果になるのです。そう言う意味であまり専門家と言うジャンルが確立してない部分かもしれません。
以上この3つのサポートを少しでも機能的にできれば必ずや強い営業部隊ができあがる下地ができたことになります。そして最後にこれらのサポートを受ける営業マンの資質ですが、感謝の心を忘れないと言うことでしょう。お客様の窓口役をしている以上、うまく行った時は必ず脚光をあびます。その時自分を支えてくれたいろいろな人への感謝の気持ちを持ち続けられる人でないと誰もサポートなんかしなくなってしまいますよ。そうじゃなくても成果主義とか言ってそれぞれがバラバラでも自分の成果があがればいいと言う傾向が強い企業が多いですから。もっとも最近この成果主義の欠点に気づいた企業も出てきましたが。
今日示した4つの領域はそれぞれが独自に頑張ったところで結果には結びつかない典型的な領域です。成果主義を導入して部分最適をはかったところで、必ずしも全体最適にはならないと言うことです。
自分も過去に営業と言う組織でこの4つのフォーメーション形成に努力してきたけれど、いつも道半ばといった感じで満足できる結果は得られませんでしたが、結構いい線までいった時もありました。ただこれからの時代はこのような取り組みを実現できたところが市場を制していくような気がします。それではごきげんよう。
