お早うございます。
生き生き箕面通信2075(140829)をお届けします。
・ガザの「公正」を求める闘いは続く――イスラエルはいずれ敗北?
「ジャスティス/公正を求める闘いは続く」と題する小論がネット上にアップされました。
一時的な停戦が実施されている間に、「イスラエルによるガザ攻撃とは何だったのか」を改めて考えてみます。
京大大学院人間・環境学教授の岡真理さんが訳された小論が最も参考になると思いますので、ネットにアップされたものを転載させてもらいます。
以下転載
今回のイスラエルによる攻撃で弟を亡くしたガザの作家、教員であるリファアト・アル=アリールも今日の合意を「野蛮な植民地権力に対する象徴的勝利――ガザにとっては一歩、そしてパレスチナにとっては大きな飛躍」と見ている。
アル=アリールは言う、
「これは勝利だ。なぜなら、ガザは膝まずかなかったから。なぜならガザは、イスラエルを阻み、孤立させることができると証明したから。なぜならガザは、アパルトヘイト国家というイスラエルのおぞましい素顔を、そしてイスラエルに対し武器を供与するのを止めない合衆国のおぞましい素顔を白日の下にさらしたから。なぜなら、世界中の人々がますます一つになり、あらゆる実効的手段によって、この不正を終わらせることをますます固く心に誓っているから。
これは勝利だ。なぜなら、これは、パレスチナ人と、パレスチナのために闘う世界中の人々をひとつにしたから。これは勝利だ。なぜなら、ボイコット、投資引上げ、制裁(BDS)キャンペーンが今や、これまでにも増して力を得て、より効果的になっているから。
これは、勝利だ。なぜなら、より多くの人々が、ただ祈るだけでなく、BDSを実行するという実際的行動によってパレスチナを支えようと心に決めたから。」
アル=アリールの言葉を聞いて私たちは、イスラエルがもたらした言語に絶する恐怖から、ガザのパレスチナ人が肉体的、感情的、精神的に回復するための困難な道を歩み始めようとしている今、ジャスティス/公正に向けた取り組みの手を休めるわけにはいかないことに気づく。
彼の言葉で私たちは次のことにも気づく。イスラエルは、世界中の数多くの政府や企業その他の機関の支援と共犯なしに、このようなおぞましい暴虐を犯し得なかった。イスラエルによる占領とレイシズムを維持しようという奮闘はグローバルなものだ。そうであるがゆえに、それらを打ち破るための闘い――とくにBDS――も、グローバルでなければならないのだ。
停戦だけでは十分ではない。ガザを再建するだけでは十分ではない。封鎖が終わることさえ、十分ではない。それは、出発点に過ぎない。
二度と繰り返さない、と我々は言わなければならない。2006年にガザを強大な野外監獄すると決めて以来イスラエルは、2006年、2008-2009年、2012年、そして2014年と、何年にもわたりパレスチナ人を集団虐殺してきた。イスラエルがこのようなことを繰り返すのを二度と許してはならない。
決定的に重要なこと、それは、このような暴力が、パレスチナにおいて「ユダヤ国家」を維持するために支払わなければならない対価だということを理解することだ。[繰り返される]集団殺戮を止めるための唯一の道、それは、ジャスティス/公正を求める私たちの取り組みをますます強化することだ。
そして、イスラエルによるアパルトヘイトと植民地化を終わらせ、その地の人々すべてのための一つの国を創ること――そこにおいて難民たちはもはや、レイシズムの法によって排除されることなく、自分たちの土地/国に帰還する――、それだけが、命を暴力的に奪われたかくも多くの人々のために建てる価値のある唯一の記念碑である。
[翻訳:岡 真理]
以上転載おわり
ナチス・ヒトラーの時代、ユダヤ人は「ゲットー」と呼ばれる特別居住区に押し込められ、不自由な暮らしを強いられました。あるいは強制収容所に送り込まれ、ついには大量殺戮(ジェノサイド)されました。自分たちはそれをヒトラーが犯した人類に対する重大な犯罪として徹底的に追及し、処罰しました。
その同じユダヤ人が、今度はヒトラーと化したかのように、虐殺を続けています。それも、もう何年になりますか。ガザという狭い空間に大勢の人間を閉じ込めておいて、子どもや女性も容赦なくロケット弾で殺りくする。
ある民族が他の民族を限られた空間に封鎖し、その生命を奪う行為はとても許されるものではないはずです。しかし、アメリカのオバマ大統領は手も足も出せない。イギリスやフランス、ドイツなどのヨーロッパ主要国も、イスラエルのネタニヤフ首相をたしなめることはしない。
21世紀に、真昼間からこんな犯罪が大掛かりに行われ、国際社会はそれを止める有効な手を持たないということは、どういうことでしょうか。
ユダヤ人の中からも、「ネタニヤフ首相のやり方は行き過ぎだ」と、反対の声も上がっているそうです。
ネタニヤフ首相はいますぐ、ガザの封鎖を解除して、閉じ込められた人々の自由を回復すべきです。ガザの人々は「公正」を求める権利があります。「国際社会の良識」の圧力が求められています。この正義の圧力の前に、イスラエルはいずれ敗北を喫することになるはずです。
たとえ、軍事的な敗北はなかったとしても、「ガザの人々を虐殺した21世紀の無法者」というユダヤ人に貼られたレッテルは消しゴムで消すわけにはいきません。歴史的には、長くそしられつづけるのです。
↑阿修羅掲示板から