おはようございます。生き生き箕面通信2695(160528)をお届けします。
・オバマ氏は、原爆慰霊碑の振る舞いを「一生の課題」とした
アメリカの庶民教育、なかでも子どもたちの教育は、日本の市民を殺す使命として「原爆を使った」という理屈だったようです。原爆は、日本のとどめをさす使命として落とされた。そのことによって、アメリカの兵隊も犠牲がなくて済んだ。それが少しずつ変わってきている。
オバマ氏が去った本日5月28日の朝刊は、例えば朝日新聞の山本昭宏さん(神戸市外国語大学准教授)は、「『平和』という美名のもとで核を徹底的に否定するあまり、核兵器が想像力の範囲外に置かれてしまったのだと思います」と、原爆の問題を見えにくくしている現実を語っています。「核兵器がリアリティーを失い、一種の舞台装置として機能するようになってしまった」ともいう。
しかし、その陰で、「原発事故を経て、多くの人が被曝の可能性を身近に感じるようになりました。それは、かつての核実験の恐怖に近い。生活の場に放射能が入り込んでくる恐怖が、再びリアルなものになった」。
山本氏は、「セレモニーだけでは、何も変わらない。やはりその場で、戦略的に謝罪を求めるか、『核兵器が死の道具だと言うのであれば、投下したことをどう思われますか』と質問すべきでした。たんにアメリカを攻めるためだけでなく、われわれが核とどう向き合ってきたのかを問い直すための『戦略』です。それを日米の対話の糸口にしたい」と語っています。
今回のオバマ氏の振る舞いについて、「生産的な議論をするためのきっかけになる可能性ももっていました。その貴重な機会を現状では生かし切れていないのではないでしょうか。大統領が原爆慰霊碑に献花した象徴的な映像を、『これで原爆の問題は解決した』というイメージづくりに利用されてはならないと思います」と、指摘しています。
オバマ氏は、自分の立ち居振る舞いが、日本でもよく理解されておらず、ましてやアメリカのニューヨーク・タイムズ紙などでも分かっていないと考えているようです。大統領としての任期はあと8か月。しかし、大統領の任期が終わってからも、「原爆なき社会」を語ろうとしているようです。レジェンドです。
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