生き生き箕面通信

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2164 ・安倍政権はファシズム政権か

2014-11-26 09:08:57 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2164(141126)をお届けします。

・安倍政権はファシズム政権か

 ファシズムと判断する項目があります。これらの項目にあてはまれば、ファシズムと判断するものです。

 ① ファシストは国家の価値や、政治や経済などの体制を、コーポラティズムの観点に従って組織しようと努める(〇)

 ② 国家が、国家の強さを保つために暴力の実行や戦争を行う意思と能力を持つ(〇)

 ③ 強力なリーダーシップと単一の集団的なアイデンティティを必要とする有機体的な共同体であると信じる(〇)

 ④ 彼らは、文化は全国民的な社会とその国家によって創造され、文化的観念が個人にアイデンティティを与えると主張し、したがって個人主義を拒絶する(〇)

 ⑤ 彼らは国家を一つの統合された集合的な共同体と見て、多元主義を社会の機能不全の様子とみなし、国家が全てを表すという意味での全体主義国家を正当化する(〇)

 ⑥ 一党制の国家の創設を主張する(〇)

 ⑦ 議会制民主主義制度、および議会制民主主義思想に対して拒絶反応をしめす。議会制民主主義によって制定された法制などに対して全面的に価値を認めない基本的な立場をとる(〇)

 ⑧ ファシストは、ファシストの国家の一部とはみなされず、かつ同化を拒否するか同化できない、文化的または民族的な集団による自治を拒絶し抵抗する。彼らはそのような自治を創設する試みは、国家への侮辱や脅威とみなす(〇)

 ⑨ ファシストの政府は、ファシストの国家やファシスト運動への反対を禁止し抑圧する(〇)

 ⑩ 彼らは暴力と戦争を、国家の再生や精神や活力を創造する行動であるとみる(〇)

 ⑪ ファシズムは平等主義や物質主義や合理主義の概念を拒絶し、行動や規律や階層的組織や精神や意思を支持する(〇)

 ⑫ 自己の目的を絶対正義とするから、「目的のためには手段は選ばず」というような論法をとる(〇)

 ⑬ 権威を笠に着て合理的論拠(具体的証拠)もなしに威圧するような高飛車な論法で相手を事実認識させ(固定観念を植え付け)ようとしたり、聴衆を扇動することが多い(〇)

 ⑭ 合理主義に価値観を認めないゆえ、その論理展開での基本的な正邪善悪の倫理的価値基準において「ダブルスタンダード」(例:民族宗教の倫理価値基準と唯物史観社会主義の倫理価値基準の同時並行的な利用)に代表されるような、全く矛盾する価値基準の教義などを利用、引用することが多い(〇)

 ⑮ 彼らは、排他的で経済的な階級をベースとした運動であるという理由で自由主義やマルクス主義に反対する(〇)

 ⑯ ファシストは彼らのイデオロギーを、経済的な階級闘争を終了させて国家的な団結を確実にする、経済的に超階級的な運動として提示する(〇)

 ⑰ 彼らは、経済的な階級には国家を適切に統治する能力は無く、経験豊かな軍人たちからなる優秀さを基礎としたエリート集団が、国家の生産力の組織化や国家独立の確実化などを通して支配するべきであると主張する(×)

 ⑱ ファシズムは保守主義を、社会秩序への支持と言う部分的な価値と把握するが、しかしその変革や近代化に対する典型的な反対には賛成しない(〇)

 ⑲ 自分自身を、強制的な変革を推進する国家管理された近代化を主張する一方で、多元主義や独立した主導権と言う社会秩序への脅威に反抗することによって、保守主義の利点と欠点を把握した解決方法であるとする(〇)

 (〇)は、安倍政権に当てはまる項目です。これらの項目は、「街場の憂国会議」(内田樹氏ら)の中の、「戦後最も危険な政権――安倍政権研究」という孫崎享氏の論考に挙げられたものです。

 安倍政権の根幹には、明瞭に「言論統制」志向があります。それを端的に表すのは、「特定秘密保護法」の制定です。政治手法は、国民には説明せず、国会での論戦も避けて、閣議徹底ですます。自分の論調にあう人間を集めて「首相懇談会」という諮問会議もどきをでっちあげその結論をあたかも民主主義の手続きを経た風にすり替える。

 メディアを支配、もしくは取り込む。現実に新聞は読売新聞やサンケイ、日経、そしてテレビは民放は総なめ、最後のNHKにも意のままに動かせる籾井勝人という会長を押し込み、経営委員には百田尚樹、長谷川三千子などの超保守派を揃えました。

 首相官邸には、飯〇薫などというメディア監視人と目される人間が配置され、警察官僚出身者も大きな顔で居座っています。

 安倍体制は、随所に監視の目を光らせており、とくに世論に影響力をもたらす評論家、学者、コメンテーターなどを日々チェックしています。芸能人にも厳しい監視が行われ、政権批判的は発言はただちに「ダメ」出しがなされ、いつの間にか表舞台から消されます。

 最近は、報道ステーションの古館伊知郎・メインキャスターが”反安倍”とみなされ、排除のターゲットにされているといううわさが流れていることは、ご承知の方も多いのではないでしょうか。

 日本はいまや、民主主義国とは名ばかり。実質の政治的風土は、ファシズム国家の様相に変貌させられています。もっとも、いわゆる「言論の自由」は、政権を批判しさえしなければ、エロ・グロ・ナンセンスでもご自由にどうぞです。

 なぜ、こんなことになったのか。大きな原因の一つは、私たち国民がぼんやりして、みせかけの「平和ボケ」にかまけていたからといえます。こんな日本になっても、まだ多くの人は立ち上がる気配を見せません。

 しかし、日本の中でも、希望の星が燦然と輝いているところがあります。戦後ずっと闘い続け、自らの民主主義をたくましく育ててきた沖縄です。いまや日本で唯一といっていいほどの本物の民主主義を発揮しているように見えます。今回の総選挙でも、自民党候補が青くなっています。

 アベノファシズムに対抗するために、沖縄がたどってきた道筋を大切に検証させてもらいたいものです。