生き生き箕面通信

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2037 ・がさから目をそらさせる(?)マレー機撃墜――ユダヤ人の虐殺行為を直ちに止めさせよう

2014-07-22 09:55:16 | 政治

お早うございます。
生き生き箕面通信2037(140722)をお届けします。

・ガザから目をそらさせる(?)マレー機撃墜――ユダヤ人の虐殺行為を直ちに止めさせよう

 マレーシア機の撃墜に伴う多くの犠牲者には心より哀悼の意を表しますとともに、ご遺族の方々にお悔やみを申し上げます。

 そのうえで次のことに言及することをお許しいただきたいと思います。それは、マレー機事件が、ガザでのイスラエルによるパレスチナ人虐殺の印象を薄める役割になっていることです。

 それは端的には、メディアの取り上げ方に現れています。

 例えば、読売新聞。本日7月22日の朝刊では、撃墜事件を一面で取り上げ、ガザ虐殺は二面下段に回しました。

 朝日新聞も、一面は撃墜事件で、ガザは七面(国際面)扱いでした。

 客観的には、マレー機事件が大きく扱われ、ユダヤのネタニヤフ首相によるガザでの虐殺事件は相対的に目立たない扱いになっています。

 これは、イスラエルにとってはまことにありがたい扱いです。本来ならネタニヤフ首相の虐殺行為がやり玉にあがり、国際的に集中砲火の批判を浴びるところです。

 読売は具体的に、マレー機撃墜に関連して、「米大統領、親露派を批判 調査妨害 露に影響力行使要求」の見出しで地図入り記事を一面に持ってきました。

 同紙は二面でも、「遺体搬出 メド立たず 親露派が妨害 近くで戦闘も」の記事や、「ブラックボックス隠せ」の記事を掲載し、手厚い扱いです。

 マレー機事件は手厚い取り上げ方で、「親露派を批判」「親露派が妨害」「ブラックボックスを隠せ」という見出しで、ロシア悪者論を意識的に印象付ける紙面としています。

 誰が犯人か、まだ解明されていない段階で、ロシア悪者論を先行させ、一般の頭に刷り込もうとしています。

 これに対しガザ虐殺については、二面下段で「ガザ攻撃 死者540人に」と、あっさり1本見出しで扱い、七面で「ガザ 国際調停が始動 米国務長官 エジプトへ」と、アメリカが調停にさも努力しているように印象づける紙面です。

 アメリカがイスラエルに本気で止めさせるつもりなら、イスラエルへの制裁を科せばいいのではないでしょうか。アメリカはすでにロシアには制裁を科しているのですから。

 朝日新聞も本日の朝刊で一面で取り上げたのは、マレー機事件の方でした。内容はやはり、オバマ大統領が「ロシアの責任強調」と、ロシア悪者論で読売と同じような扱いです。

 というより、アメリカが「ロシア悪者論」を世界に印象付けようとしており、日本もその流れの中に組み込まれているということでしょうか。

 アメリカは”世界の盟主”を自負してきましたが、斜陽化する過程で、ロシアや中国から追い上げられる立場となりました。それでもやすやすとその座をあけわたすわけにはいかないアメリカは、ロシアを悪者として貶める一方、中東ではイスラエルに肩入れして影響力を維持する戦略のようです。

 だから、オバマ大統領が、イスラエルのネタニヤフ首相に「砲撃を止めるべきだ」ということはない。

 しかし、毎日毎日、ガザではイスラエルの戦車が、一般家庭はもちろん、病院なども容赦なく砲撃し、女性や子どもの犠牲者が増えています。今の今も、胴体がちぎれ、手足がもがれて死んでいく子どもたちがいます。どこまで犠牲者は増えるのか。

 ユダヤ人、ネタニヤフ首相は、21世紀の虐殺王といえます。ヒトラーに匹敵する、人道上の許されざる罪を犯しています。

 第2次世界大戦中、ユダヤ人の多くがヒトラーの手によってガス室に送り込まれ、ジェノサイドにあいました。今は、ネタニヤフ首相がヒトラーの役割りを果しているといっても過言ではないのではないでしょうか。

 どんな理屈をつけようとも、いまネタニヤフ首相が実行しているガザ作戦は、人類の歴史における許されざる犯罪です。それを実質的には黙認しているかのようなオバマ大統領も同罪です。「ノーベル平和賞」が泣いていることでしょう。