生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信573 ・菅内閣は「官内閣」への変質を加速しています

2010-06-29 07:00:06 | 日記
お早うございます。
生き生き箕面通信573(100629)をお届けします。

・菅内閣は「官内閣」への変質が加速しています
 参院選の焦点は「消費税増税」を中心に動いていますが、本当の問題は、進む「官僚内閣化」と、その結果としての国民生活の犠牲の増大です。この大きな流れに対応する投票行動としては、快刀乱麻の正解はないように思われます。

 いまわたしたちにとって大切なことは、これからの日本がどのような方向へ進むべきかを、一人ひとりが悩みながらも真剣に考え、話し合い、そうした雰囲気がマスメディアをも動かす力をつくり、さらに国民の多くが参加する国づくりへの地道な努力ではないでしょうか。いまは、わたしたちの国に対して、自分で考え抜いた末に「国を憂うる気迫」を発することだと思います。

 参院戦後の菅内閣は、財務省の描いた「消費税増税」シナリオをまっしぐらに進むことになるでしょう。というのも、今回のG8、G20では「2013年までに財政赤字を少なくとも半減させる」と決めましたが、その実現が不可能な日本だけは「大目にみてやる」というまま子扱いになりました。だから、なんとか財政を再建しなければ、国際経済混乱の震源地になりかねないからです。

 したがって、参院選で過半数を得れば、勢いを得てますます「増税路線」を突っ走ることになります。

 与党で過半数に達しなければ、「10%への引き上げを」公約した自民党案を”参考”に、自民党との政策連合で増税を実現する。いずれにしても国民に押し付けてきます。

 それが、国民も納得できるような論議を経て行われるなら、たとえば本当に安心できる「福祉国家」への国づくりへ使われるなら、「やむを得ない」と受け入れる”覚悟”はあるでしょう。しかし、官僚のシナリオにのってやるなら、それは「国民から搾り取る」結果となり、官僚の無駄遣いを助長することになりかねません。同じ増税でも、結果はまったく異なります。

 今朝の読売に掲載されたインタビュー記事で、中曽根康弘・元首相は「8月末から9月にかけては『複雑怪奇』の時期になる。日本、国家の危機だ。この国家的危機をどう打開するか。そういう重大な判断を、政界の指導者は真剣に考えざるを得ない段階にいたるだろう」と語っています。

 この日本の危機を乗り切れるキーマンは、やはり小沢一郎氏しかいないと思います。しかし、果たして世論が小沢氏を再び支持する方向へ動き出すか。いまの空気ではほとんどむりでしょう。日本は優秀な官僚を使いこなして危機を乗り越えるほかないのですが、「官僚に使いこなされる政権」のもとではどうでしょう、官僚の暴走を許し、太平洋戦争に突っ込んでいったときと同じ「玉砕」を経て、そこからの国づくりという回り道をたどるのが宿命のようです。