生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信549 ・日本の有権者は韓国の有権者に学びましょう

2010-06-04 06:57:13 | 日記
お早うございます。今日は、中国の天安門事件から21年目。現在の胡錦涛政権は事件の再評価には厳しく、中国の民主化は道遠しです。
生き生き箕面通信549(100604)をお届けします。

・日本の有権者は韓国の有権者に学びましょう
 昨6月3日に確定した韓国の統一地方選挙は、与党ハンナラ党の予想外の大敗となりました。韓国の有権者は、朝鮮半島での「緊張激化に反対」という意思表示をしたことを意味します。

 選挙直前に起きた韓国の哨戒艇沈没事件に対し、与党ハンナラ党はこれを北朝鮮の仕業として大々的なキャンペーンを繰り広げ、外交断絶、戦争をも辞さずという強硬路線を打ち出しました。多数の兵士が犠牲になっただけに、世論調査では与党の政策が圧倒的な支持を受け、選挙でも圧勝する見込みでした。それがフタをあけると、意外にも与党の惨敗。(沈没事件調査団のなかには、北の攻撃によるものではなく、座礁沈没を指摘する意見もあるようです)

 実際に投票する段で、有権者は「待てよ。このまま戦争の方向へ進んでいいのか」と冷静さを取り戻したのでしょうか。前大統領の盧武鉉政権は「太陽政策」で北朝鮮との宥和政策を推し進めましたが、現政権は一転して対決姿勢になりました。

 紛争は、武力で解決できるということでしょうか。韓国の有権者は、そう考えないことを選挙で示しました。

 日本では、哨戒艇沈没事件などに対し、「やはりアメリカ軍の”抑止力”が欠かせない」という風向きとなり、普天間基地問題は「辺野古への移設」で決着させようという力が強まりました。

 きょう、日本の民主党は新しい代表として菅直人氏を選出し、直ちに開かれる衆参両院の首班指名選挙で「菅首相」を誕生させる段取りです。その菅氏は「日本外交の基軸が日米関係にあるという大原則はその通りだが、米国との信頼関係を維持しながら、中国との関係も重視することが日本の将来にとっての正しい方向だ」と、きわめてバランスの取れた姿勢を示しました。

 ちなみに樽床伸二候補は「日米合意の内容は守っていく」と、辺野古推進の立場です。

 国の安全は、「最悪のシナリオ」、つまり武力行使の事態に備えつつも、最大限の力をそそぐべきは、紛争の平和的な解決、話し合いによる妥協点を見出す努力のはずです。

 菅政権が、普天間に関しては「撤去」の方向へ進むよう世論を強めることが、私たちの課題だと思います。私たち一人ひとりの力で、基地を撤去できます。かつて砂川をはじめとする基地反対闘争では実際に多くの基地を撤去させてきました。